名言
水俣病を撮り続け、海外でも高く評価された土本典昭さんは『不知火海』という作品で、
補償金をもらって陸に上がった漁師が、
品のない家を建てて金ぴかの調度品で部屋を飾っている様子も撮っています。
そのような、
水俣病を告発するというプロパガンダからはみ出した部分こそがドキュメンタリーの神髄です。
人間の豊かさや複雑さに届いている表現だからこそ、
人の思考を深め、
結果的に社会を変えられるのだと思います
是枝裕和