名言
国民倫理体系は忠君愛国を強制したが、
これまでその目標に達したことはなかった。
こんな体系は狭い基礎に立てられているから、
人間の魂には狭すぎる。
もちろん失敗するにきまっている。
その名に直する宗教は、
全人を認めなければならぬ。
そして国家は、
人間の全体を包括しはしない。
人間は国家より大きい。
人間は自分の内に、
この世の国や、
国家の一切の主張を超越するものを待っている。
人間の無限の魂を、
国家の限られた枠組の中に閉じ込めることはできない
新渡戸稲造