名言
人が世を渡るにも一生の内には、
渡(川の難所)を越すということが多いことであろう。
船路にあっても、
その「渡」
の場所を知り、
舟の規模や性能を知り、
日の善し悪し(吉凶)をよく知って、
友舟(ともぶね)は出さなくてもその時々の状況に応じて、
あるいは横風を利用し、
あるいは追い風を受け、
もし風が変わっても二、
三里であれば櫓(ろ)や櫂(かい)を漕いで港に着くつもりで、
舟を乗りこなして「渡」
を越すのである。
その旨趣を理解して、
人の世を渡るにも、
全力をあげて困難を乗り越えようという意志が必要である
宮本武蔵
宮本武蔵
宮本 武蔵(みやもと むさし)は、江戸時代初期の剣術家、大名家に仕えた兵法家、芸術家。二刀を用いる二天一流兵法の開祖。京都の兵法家・吉岡一門との戦いや巌流島での佐々木小次郎との決闘が有名である。