人物
死ぬべき時を知らない者は、
生き方を知らない
概してすべての大きな失敗の奥底には、
うぬぼれが潜んでいる
何を考え、
何を知り、
何を信じているかは、
結局は取るに足らないことだ。
唯一重要だと言えるのは、
何をするかだ
苦しい仕事に対する最高の報酬は、
それによって得られるものではなく、
その過程でつくられる我々自身の姿だ
偉大な人物にとって、
常にすべての人々が彼の助けとなる。
万物からよいものを見出す才能によって
真に偉大な人物の第一の試金石は、
謙虚さである
我慢は力よりも気高く、
忍耐は美しさに勝る
悪い命令であることを知りながら、
それを甘んじて受け入れる人は、
悪い命令の甘受を勧めることになる。
不正の存在を前に沈黙する人は、
まさしく不正の共犯者に他ならない
ものごとを正しく見るには、
たった一つのやり方しかない。
物ごとの全体を見ることだ
勤勉のない人生は罪であり、
芸術のない勤勉は野蛮である
本当に悪い天気なんてものはない。
ただ、
さまざまな種類のよい天気があるだけだ
子どもたちを正直でいられるようにすることが、
教育の始まりである
生命なくして富はなし
上質は決して偶然にもたらされるものではない。
それはいつも、
知的に努力をした結果もたらされる
教育の目的は、
人々に善事を行わしめるだけでなく、
そこに悦びを見い出させることである
山岳はすべての風景のはじめであり、
終わりである
金銭は何人たるを問わず、
その所有者に権力を与える
愛情と技術がともに働くとき、
傑作は生み出される
我々は中傷・偽善・裏切りを憤るというのは、
それらが真実でないからではなく、
我々を傷つけるからである
宗教はたくさんあるが、
道徳はひとつのみである
心から人に手を差し伸べる、
思いやりのある人間になれば、
感情全体がいつも落ち着いて深みが出るとともに、
ちょうど心臓の鼓動が体に絶えず活力を与えるように、
その人の魂を生き生きとさせる
人生は非常に短い。
しかもその中の静かな時間はあまりに少ない。
私たちはつまらない本を読むことによって、
その一時間をも浪費すべきではない
すべての本は、
束の間の本と生涯の本の2種類に分けられる
心の澄んだ最も思慮深い精神は、
色彩を最愛とするものである
知らないという口実は、
決して責任を消滅させるものではない
あらゆる旅はその速さに比例してつまらなくなる
努力に対するもっとも価値ある宝石は、
努力の末に得られる成果ではなく、
その過程でつくられる、
我々自身の姿だ
この世で最も美しいものは、
最も無用のものである。
たとえば孔雀と百合をみよ
人類の最も大きな悲劇が快楽欲に源を発したように、
人類の最も大きな努力はつねに名誉欲に発していた
無垢とあらゆる完全の可能性とを持っている子供が絶えず生まれてこなかったとしたら、
世界はどんなに恐るべきものであったろう
どんな旅行でも、
その速度が正確に定まってくるにつれ、
つまらなくなる
愚者がこの世に出た理由は、
賢者に彼らを生活させるためである
最も高い美は、
清く正しく快活な人の心の美である
進歩が生まれるのは多様性の中の選択からであって、
画一性を保持するからではない
真の偉人の最初のテストは、
その謙譲さにある
無限の慈悲は、
真の偉大な最高の贈り物であり遺産である
ジョン・ラスキン(John Ruskin, 1819年2月8日 - 1900年1月20日)は、19世紀イギリス・ヴィクトリア時代を代表する評論家・美術評論家である。同時に芸術家のパトロンであり、設計製図や水彩画をこなし、社会思想家であり、篤志家であった。ターナーやラファエル前派と交友を持ち、『近代画家論』を著した。また、中世のゴシック美術を賛美する『建築の七燈』『ヴェニスの石』などを執筆した。