名言大学

東洋思想の一つの美点は、
経済と道徳とを分けない考え方であります

人は希望的動物なり。
彼にありては前を望むは自然にして、
後ろを顧みるは不自然なり。
希望は健全にして、
回顧は不健全なり

もし全世界を手中に収めようともそのために自分の魂を失ってしまえば一体何の意味があろう。
人生の目的は金銭を得ることではない。
品性を完成することである

清潔、
整頓、
堅実を主としなさい

誠実から得た信用は最大の財産となる

雇人は、
兄弟と思いなさい。
客人は、
家族として扱いなさい

急ぐべからず。
何事もあせらずにゆっくり行きなさい

政治に野心がある、
好策がある、
結党がある、
政治は清浄を愛し、
潔白を求むる者の入らんと欲する所ではない

成功本位の米国主義にならう必要はない。
誠実本位の日本主義にのっとりなさい

貧は自由の伴侶である。
束縛は富に伴うものである。
富は人の作ったものでる。
ゆえに富んで人世の束縛より離れることは、
はなはだ難しくある。
貧者の一つの幸福は、......

本を固うすべし。
然らば事業は自ら発展すべし

愛に恐怖なし。
最上の道徳なればなり

一日は貴い一生である。
これを空費してはならない

人を作らんかな、
人を作らんかな、
人を作って而して後の社会を改良せんかな

人生にとって一番の幸福とは何か?
それは自分の天職を知ってこれを実行に移すことである

病むものは汝一人ならざるを知れ

書を読まざる日は損失の日なり

他の人の行くことを嫌う所へ行け。
他の人のいやがる事を為せ

真理を証するもの三つあり、
すなわち天然と人と聖書

懐疑は思想の過食よりくる脳髄の不消化症なり

恐るべき者は宗教家にあらず、
彼等は時代の子なり、
神の僕に非ず、
彼等は時代の思潮に逆らひて何事をも為し得る者に非ず

人の生涯は、
罪を犯しつつ死を前に望む恐怖の生涯である。
罪の苦悶と死の恐怖と、
この二つは、
人が墓までたずさへゆくべき道連れである

信仰は信仰に由て維持する能わず、
信仰は労働に由てのみ能く維持するを得べし、
信仰は根にして労働は枝なり

家庭は日本人最大多数に取りては幸福なる処ではなくして忍耐の所である

貧者の一つの幸福は世が彼の交際を要求しない事である

富も財産なり。
知識も財産なり。
健康も財産なり。
才能も財産なり。
意志もまた財産たるなり

死魚は流れのままに流されるが、
活魚は流れに逆らって泳ぐ

微笑は大なる勢力なり、
春の風の如し。
心の堅氷を解く力あり

日本に欠乏しているものは何か。
それは富ではない。
知識ではない。
才知ある計略でもない。
愛国心でもない。
道徳でもないだろう。......

戦争は戦争のために戦われるのでありまして、
平和のための戦争などとはかつて一度もあったことはありません

人は国外へ一歩踏み出すとき、
個人以上のものとなる。
彼は自分のうちに彼の国家と種族とを携えていく

人生の成功とは、
自分の天職を知って、
之を実行する事である

人の天職を発見するは最も困難である。
縦し又之を発見したりとするも、
之を実行するは是れ亦、
困難である

自然の自然は自然なり。
自然主義者の自然は不自然なり

真の愛は悪に対する憎悪を十分にふくむものである。
仮面的の愛または浅き愛は、
悪を憎むことを知らない。
けれども深き真なる愛は、
かくあることはできないのである

愛に束縛なし、
真箇の自由なればなり

愛に疑惑なし、
最大の真理たればなり

恐るべき者は新聞記者にあらず、
彼等は時勢の従属なり、
其指導者にあらず、
彼等は時勢の要求に反して何事をも語り得る者に非ず

恐るべき者は政治家にあらず、
彼らは権力の阿従者なり。
正義の主張者に非ず、
彼等は権力の命令に抗して何事をも存し得る者に非ず

競争的進歩は人類一般の損害にして利益に非ず。
進歩の如く見えて退歩せり。
真正の進歩は愛憐の結果なり

喜びの声を発すれば喜びの人となり悲しみの声を発すれば悲しみの人となる

慾のための愛は、
愛にあらず、
愛は己の利を求めず

自己に頼りなさい。
他人に頼ってはいけません

独立とは、
自分自身の能力を自覚して、
それを現実化することである

後世へ遺すべき物はお金、
事業、
思想もあるが誰にでもできる最大遺物とは勇ましく高尚なる生涯である

金を遺すものを賤しめるような人は矢張り金のことに賤しい人であります

第一に、
地理学は諸学の基なり第二に、
地理は殖産に不可欠であり第三に、
地理学を学ばずして政治を談ずるなかれ第四に、
地理の美術文学における慈母の其子におけるの関係なり第五に、
誰か云う宗教に地理学の要なしと、......

眼を自国の外に注がざるものにして、
よく宇宙を包括する観念の起こるべき理なし

人に謙遜、
寛裕、
博愛の念を喚趣せしむるの最上策は、
彼をして世界を周遊せしむるにあり、
しこうして之に次ぐの策は彼をして世界地理を知らしむるにあり

真理を恋ひ慕ふ誠意を以てすれば地理学は一種の愛歌なり、
山水を以て画がかれたる哲学なり、
造主の手に成れる預言書なり

内村 鑑三(うちむら かんぞう、1861年3月23日〈万延2年2月13日〉)は、日本のキリスト教思想家・文学者・伝道者・聖書学者。福音主義信仰と時事社会批判に基づく日本独自のいわゆる無教会主義を唱えた。「代表的日本人」の著者でもある。