名言大学

多く愛するものは、
常に敗者で、
常に悩まなければならない

人が意見のために闘うチャンスを持たないならば、
意見は存在し続けることはない

私達は闇から生まれて又闇へ戻ります。
この闇から闇への間に私達の人生体験があるわけです

過去という泉は深い

いつも愛されてばかりいる男など、
うすらバカに決まっている

道に迷うこともあったが、
それはある人々にとっては、
もともと本道というものが存在しないからのことだった

会話は文明そのものである。
言葉は人と人を結びつけ、
沈黙は人を孤立させる

私は平衡の人間である。
ボートが右へ転覆しそうになると、
私は本能的に左へ身をのりだす、
逆の場合には逆の動作をする

命というものは、
儚いからこそ、
尊く、
厳かに美しいのだ

無名と貧窮の歳月、
実はこの歳月こそ、
最も実り豊かな時代であったのだ

一日が他のすべての日と同じであるとしたら千日は一日のごとく感ぜられるであろう

用心深く時間を監視しているべきだ

時間というものはね、
見張っていると、
実にのろのろとしか進まないものなんだ

馬鹿にも様々な種類の馬鹿があって、
利口なのも馬鹿のうちのあまり感心しない一種であるようです

私たちが追悼と呼ぶものは、
死者を呼び戻せない悲しみよりも、
それを欲することができない悲しみだろう

世論のために闘う機会を持たないならば、
世論は存命しえない

今私の一番好きな仕事といえば、
夜星空を眺めることです。
なぜといって、
この地上から、
また人生から眼をそらすのに、
これほど好い方法があるでしょうか

苦悩による洗練は、
幸福や富裕による洗練よりも、
いっそう高い、
いっそう人間的なものである

死より強いもの、
それは、
理性ではなくて、
愛である

(人生の)始めと終り、
誕生と死とは誰も体験しません。
これらは主観的な性格を持たず、
現象としては全く客観的世界の領域に属しています。
死とはそういうものです

デモクラシーの社会的更新は、
その勝利の前提と保証である

政治を軽蔑する者は、
軽蔑すべき政治しか持つことが出来ない

芸術家は感情と思想、
美と倫理、
陶酔と良心という、
相反する2つのものに挟まれて苦悩するのだ

成功とは、
自分の人生を自分の力で動かしている実感があることだ

幸福とは愛することであり、
また、
愛する対象へ、
時としてわずかに、
心もとなく近づいてゆく機会をとらえることである

役に立つ嘘よりも害を及ぼす真実の方がいい

若さとは自発性だ

そうですね、
生とは死ですよ、
その点をいい繕うことはできない。
――あるフランス人が、
持って生まれた気軽さでいったところに従えば、
有機的破壊()です。......

古代人は死を尊敬する道を知っていたともいえます。
死は生の揺籃、
更新の母胎という意味で、
尊敬さるべきものなのです。
生から切り離された死は、
怪物、......

とにかく、
この健康で素朴な人生の賜物が、
本当に正しく用いられることは、
実にまれなことなのかもしれません。
たしかに大部分のひとびとはだらしがなく、
不注意で、......

過去という井戸は深い。
底なしの井戸と呼んでもいい

時間は平和そのものであり、
戦争は時間に対する野蛮な侮辱、
時間から無意味な焦燥への脱走以外の何ものでもない

時間こそ、
我々がその中でいっそう賢くなり、
いっそう良くなり、
いっそう成熟し、
いっそう完全なものとなるために、
我々に与えられた貴重な贈り物である

実際私たちが死ぬということは、
死んでいく当人よりも、
むしろあとに残る人々にとっての問題なのである

時間は過去を忘れさせる三途の川の水だといわれるが、
旅の空気もそういう種類の飲みものであって、
そのききめは時間の流れほどには徹底的ではないにしても、
それだけにいっそうてっとり早い

ある考えに支配されると、
どこへ行ってもその考えが表されているのに遭う。
風の中にまでその匂いが入っている

人の臨終というものは、
その人自身よりも周りの遺族たちの問題だ

土地私有という不法な権利が、
世界各国民の半数以上の者からその自然を奪った

他人の感情、
生活に想像力を働かせて、
それを察知する技術、
つまり、
共感というものは、
自我の限界を打破する、......

名付けるということは批評とまではいかなくても、
少なくとも限定すること、
未知なものを既知の慣れたものの中へ組み入れることを意味する

パウル・トーマス・マン(Paul Thomas Mann、1875年6月6日 - 1955年8月12日)は、ドイツ出身の小説家。