奉公の道に油断してはならない。朝は辰刻（７時〜９時）に起きて兵法を使い、飯を食い、弓を射、鉄砲を撃ち、馬に乗るがよい。武士の嗜みのよい者には、とくに昇進させるだろう

俺は早く死にたい

どこに陣を取っても、清正に知らせずに、乱暴狼籍に身分の低い者をこき使う者があったならば、その主人の責任として成敗を加える。この旨、下々人足以下の者にまでよくいい聞かせよ。これからは、いかに勇敢に戦っても、掟に従わなかったら、何事も不用になる

表と裏、両面のこころがけ、どれもおろそかにしてはならじ

普段の友達づきあいは一人くらいにしておくといいだろう。ただし、武芸を催す場合には、多人数集まってやるがよい

よその若者を誉めることは、うちの若者をけなすことだ

いままで人に詰め腹を切らせたことはないが、今度不心得者があったならば、八幡大菩薩、神かけて詰め腹も切らせようぞ

自分は一生のあいだ、人物の判断に心を尽くし、人相まで勉強した。でも、結局はよくわからなかった。ただ言えるのは、誠実な人間に真の勇者が多いということだ

上一人の気持ちは、下万人に通ずる

たとえ後で罪を得ても座視しているわけにはいかない

鉄砲隊を率いる鉄砲頭は、日頃申しつけたように、鉄砲を役に立て、その次は、槍、太刀、刀の衆へ引き継ぎ、その後の展開に注意し、後詰めをすることが肝要である。一人一人の突出した働きは、武者の中にははいらぬ

およそ下の者は上の者を学ぶ。大将がくつろげば、下は大いに怠けるものなので、いつも陣法を厳しくすることだ