名言大学

(仲間の漫画家たちが、
次々と有名になっていくのを横目で見て)四十二歳のときのその日も徹夜していた。
退屈し、
子どものころにやっていた遊びを思い出して懐中電灯を手のひらに当ててみた。
すると、
血の色がびっくりするほど赤く透けて見える。......

運をつかむには、
自分のやりたいことをずっと継続して、
やめないことだ。
「継続は力なり」という。
同時に「継続は運」なのだ。
「運がよけりゃ」と、......

人間はこんなふうに、
逆境の中でも夢を見る生き物なのだ。
人は誰も幸せな人生を送りたいと願い、
こうありたい、
明日はそうなれるかもしれないと夢を追いかけていく。
だからこそ、......

絶望の隣は希望です!

絶望のとなりに誰かがそっと腰かけた。
絶望はとなりの人に聞いた。
『あなたはいったい誰ですか?
』となりの人は微笑んだ。
『私の名前は希望です』

こうなってみると、
イケメンでなくて本当によかった。
人並み以上の容姿に生まれついたら、
この性格では、
仕事なんかそっちのけで羽目をはずし、
人生の軌道を大きくはずれてしまった可能性大である。......

「悲喜こもごも」という言葉がありますが、
まずは悲しみが先にやってくる。
人間が生きていることを感じるのは、
悲しいときのほうが多いんですね

「継続は力なり」というが、
あきらめないでひとつのことを思いを込めてやり続けていると、
ちゃんと席が空いて、
出番がやってくるものなのだ

代表作をつくりたい。
漫画家としてのアイデンティティを持ちたい。
そんな長い間の願いがかない、
アンパンマンの人気が高くなったのは、
なんと七十代に入る直前、
六十九歳のときだった。......

夢も希望もない世の中だけど、
生きていりゃ良かったと思えることがあるかもよ あるかもよとしか言いようがないけど もうちょっとだけ我慢して生きてみて

愛欲小説を書くには、
多少なりとも作家本人がそういう人間でないと書けません。
同じように、
バイ菌と闘う場面を描くには、
やはり病気と闘うのは宿命なのかなぁ、
と半分あきらめています

人は、
人がよろこんで笑う声を聞くのが一番うれしい。
だから、
人がよろこび、
笑い声を立ててくれる漫画を長く描いてきた。
自分が描いた漫画を読んで子どもたちがよろこんでくれる。......

好きなことならコツコツ努力することもつらくはない。
楽しみながら、
いつの間にか何かをつかむこともできる。
だから、
好きなことを見つけて、
それを一生、......

幸福とは何だろう。
幸福の正体はよくわからない。
お腹をすかせて一杯のラーメンがとてもおいしければ、
それは本物の幸福だ。
十円には十円の幸福があり、
一億円には一億円の幸福がある。......

夢は追い求めているほうが幸福なのだ

夢を実現することだけが人生の目的ではない。
夢に向かって一歩ずつ一歩ずつ進もうとする。
その力が尊いのだ

成功の秘訣というのは、
ぼくに言わせれば、
70%が運。
20%が努力で、
10%が天分。
ぼくがどれだけ漫画を書いていたとしても、......

誰でもふっと「さびしい」と感じることがある。
みんなで盛り上がっている最中とか、
楽しさのあとに、
さびしさは不意に襲いかかってくる。
「さびしい」という感情は、
私たちの生命の本質に根ざしているのではないだろうか

健康でスタスタ歩いているときには気がつかないのに、
病気になってみると、
当たり前に歩けることが、
どんなに幸福だったのかと気づく。
幸福は本当はすぐそばにあって、
気づいてくれるのを待っているものなのだ

今自分がやっている仕事だって、
それで誰かが助かり、
誰かがよろこんでいるはずだ。
「この仕事は向かない」「この仕事は不満だ」と言って、
熱を入れずにただウロウロしているだけなら、
一生、......

難しい仕事や未知の仕事には、
好奇心と冒険心をそそられる。
新しいことに挑戦するのはすごいチャンスだと思う。
声をかけられたら、
「できない」と断らずに、
無理やりでもやってしまえばいいんだ。......

お金持ちになれる正しい原則は、
良心的なおもしろい仕事をすることです

自分にうそをつかない仕事を続けてきたら、
少しずつ収入も増えてきたのだから、
世の中は意外に公平にできている

ぼくの創作のやり方はたったひとつ。
キャラクターが頭の中に浮かんで動きだした時にはじまる。
キャラクターが動き出せばストーリーは自然にできあがる

人間が一番うれしいことはなんだろう?
長い間、
ぼくは考えてきた。
そして結局、
人が一番うれしいのは、
人をよろこばせることだということがわかりました。......

若い人には、
好きなことができる職業についてほしいと言いたい。
好きなことなら、
少々労働条件が悪くても、
つらいとは思わない。
絵を描くことが好きなら、......

めぐり合った仕事を誠実にやる。
たとえばアメをつくるなら、
おいしいアメをつくることだけを考える。
そうしていれば、
道は自然に開けていくものだ

ぼくらはみんな、
いきている。
いきているから、
うたうんだ。
ぼくらはみんな、
いきている。......

正義とは必ず『自己犠牲』がともなうものだ

逆転しない正義とは献身と愛だ。
それも決して大げさなことではなく、
眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、
その人に一片のパンを与えること

アンパンマンは、
世界最弱のヒーローだ。
正義を行う人は強い人かというと、
そうではないと思う。
普通に弱い人なんだと思う。
でも、......

正義の味方は、
カッコよくない。
傷つくことを、
覚悟する

正義に勝ち負けなんて関係ない。
困っている人のために愛と勇気をふるって、
ただ手をさしのべるということだけなのだ

困っている人を助けるといっても、
一人ひとりの力はきわめて小さい。
自分自身だって非力で、
大したことはできないこともわかっている。
でも、
一人で世の中全体を救うのは無理でも、......

それぞれが自分にできることをやる。
そうしたことが積もり積もって、
社会をよい方向に動かしていく

いつも前を見て、
倒れるときも前のほうに倒れる。
そんな生き方を理想に、
生きていきたい

一歩一歩、
平凡に生きていくことは人の記憶には残りにくい。
だが、
その平凡なことを何十年も続けていくと、
いつの日か、
遠大な目標も果たされるのだ。......

本当の正義というものは、
決して恰好のいいものでは無いし、
そしてそのために必ず自分自身も深く傷付くものです

一日一日は楽しい方がいい。
たとえ十種の病気持ちでも運は天に任せて、
できる限りお洒落もして、
この人生を楽しみたい

戦場では常に一人。
持つのは武器ではなく、
愛と勇気だけを持って戦う

何のために生まれ、
何をして生きる。
わからないまま終わる、
そんなのは嫌だ。
何が君の幸せ?
何をして喜ぶ?......

正義とは実は簡単なことなのです。
困っている人を助けること。
ひもじい思いをしている人に、
パンの一切れを差し出す行為を「正義」と呼ぶのです

(幼児は)僕のことはもちろんアンデルセンすら知らない。
アニメが20年以上続いて多くの世代に浸透してきたけど、
彼らにそんな事情は通用しないから。
ずっと、
無名の新人作家として読者と戦い続けているようなものですよ

文章が上手い人じゃなくて、
人生が小説のようになってる人が小説家。
みんな人生で書いてるんです。
何かがあって、
その軌跡の上を滑っていくわけ。
漫画家もそう

正義って相手を倒すことじゃないんですよ。
アンパンマンもバイキンマンを殺したりしないでしょ。
だってバイキンマンにはバイキンマンなりの正義を持っているかも知れないから

今を生きることで、
熱いこころ燃える。
だから君はいくんだ、
ほほえんで

強いからヒーローなんじゃない 喜ばせるからヒーローなんだ

アンパンマンのテーマソングはぼくの作詞だが、
幼児アニメーションのテーマソングとしては重い問いかけになっている。
ぼくはお子様ランチや、
子供だましの甘さを嫌った

怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、
怪獣との闘いで壊された街を復元しようと立ちあがる普通の人々がヒーローであり、
正義なのです

困っている人、
飢えている人に食べ物を差し出す行為は、
立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。
絶対的な正義なのです

やなせ たかし(本名:柳瀬 嵩〈読みは同じ〉、1919年〈大正8年〉2月6日 - 2013年〈平成25年〉10月13日)は、日本の漫画家・絵本作家・詩人・元大日本帝国陸軍軍人。有限会社やなせスタジオ社長。高知県出身(詳細は後述)。作曲家としてのペンネームは「ミッシェル・カマ」。

『アンパンマン』の生みの親として知られる。社団法人日本漫画家協会代表理事理事長(2000年5月 - 2012年6月)、社団法人日本漫画家協会代表理事会長(2012年6月 - 2013年10月)を歴任。

絵本作家・詩人としての活動が本格化する前までは頼まれた仕事はなんでもこなしたといい、編集者・舞台美術家・演出家・司会者・コピーライター・作詞家・シナリオライターなど様々な活動を行っていた。

本・作品