名言大学

私は不幸にも知っている。
時には嘘によるほかは語られぬ真実もあることを

人生の競技場に踏みとどまりたいと思ふものは、
創痍を恐れずに闘はなければならぬ

成すことは必ずしも困難ではない。
が、
欲することは常に困難である。
少なくとも成すに足ることを欲するのは

芥川龍之介

我々の生活に必要な思想は、
三千年前に尽きたかもしれない。
我々は唯古い薪に、
新しい炎を加えるだけであろう

懐疑主義者もひとつの信念の上に、
疑うことを疑わぬという信念の上に立つものである

打ちおろすハンマーのリズムを聞け。
あのリズムが在する限り、
芸術は永遠に滅びないであろう

芥川龍之介

私は第三者を愛するために夫の目を盗んでいる女には、
恋愛を感じないことはない。
しかし第三者を愛するために子供を顧みない女には、
満身の憎悪を感じている

道徳の与えたる恩恵は時間と労力との節約である。
道徳の与えたる損害は完全なる良心の麻痺である

他人を弁護するよりも自己を弁護するのは困難である。
疑うものは弁護士を見よ

芥川龍之介

古来政治的天才とは、
民衆の意思を彼自身の意思とする者のように思われていた。
が、
これは正反対であろう。
むしろ政治的天才とは、
彼自身の意思を民衆の意思とする者のことをいうのである

自然を愛するのは、
自然がわれわれを憎んだり、
嫉妬しないためでもない事はない

わたしは良心を持っていない。
わたしの持っているのは神経ばかりである

芥川龍之介

我々の生活に必要な思想は、
三千年前に尽きたかもしれない。
我々は唯古い薪に、
新しい炎を加えるだけであろう。
人生は一箱のマッチに似ている。
重大に扱うのはばかばかしい。......

創作は常に冒険である。
所詮は人力を尽した後、
天命にまかせるより仕方はない

恋愛はただ性欲の詩的表現を受けたものである。
少なくても詩的表現を受けない性欲は恋愛と呼ぶに値しない

あなた方のお母さんを慈しみ愛しなさい。
でもその母への愛ゆえに、
自分の意志を曲げてはいけない。
そうすることが後に、
あなた方のお母さんを幸せにすることなのだから

民衆の愚を発見するのは必ずしも誇るに足ることではない。
が、
我々自身も亦民衆であることを発見するのはともかくも誇るに足ることである

芥川龍之介

阿呆はいつも、
彼以外の者を阿呆であると信じている

芥川龍之介

どうせ生きているからには、
苦しいのはあたり前だと思え

芥川龍之介

我々に武器を執らしめるものは、
いつも敵に対する恐怖である。
しかもしばしば実在しない架空の敵に対する恐怖である

芥川龍之介

強者は道徳を蹂躙するであろう。
弱者はまた道徳に愛撫されるであろう。
道徳の迫害を受けるものは、
常に強弱の中間者である

人間の心には、
互いに矛盾したふたつの感情がある。
誰でも他人の不幸に同情しないものはない。
ところが、
その不幸を切り抜けてよくなると、
なんとなく物足りなくて、......

人間は時として、
満たされるか満たされないか、
わからない欲望のために一生を捧げてしまう。
その愚を笑う人は、
つまるところ、
人生に対する路傍の人に過ぎない

他を嘲るものは同時にまた他に嘲られることを恐れるものである

芥川龍之介

正義は武器に似たものである。
武器は金を出しさえすれば、
敵にも味方にも買われるであろう。
正義も理屈さえつけさえすれば、
敵にも味方にも買われるものである

天才とは僅かに我々と一歩隔てたもののことである

人生を幸福にするためには、
日常の瑣事を愛さなければならぬ※瑣事(さじ)・・ 取るに足らないつまらないこと。
些細なこと

人生の悲劇の第一幕は、
親子となったことに始まっている

人生は地獄よりも地獄的である

僕等の性格は不思議にもたいてい頸すじに現れている

芥川龍之介

人生は一箱のマッチに似ている。
重大に扱うのはばかばかしい。
重大に扱わねば危険である

運命は偶然よりも必然である。
「運命は性格の中にある」という言葉はけっしてなおざりに生まれたものではない

女は常に好人物を夫に持ちたがるものではない。
しかし男は好人物を常に友だちに持ちたがるものである

芥川龍之介

我々はしたいことの出来るものではない。
ただ、
出来ることをするものである

芥川龍之介

道徳は常に古着である

天才の悲劇は「小ぢんまりした、
居心地のよい名声」を与えられることである

女人は我々男子には正に人生そのものである。
即ち諸悪の根源である

われわれを恋愛から救うものは、
理性よりもむしろ多忙である

幸福とは幸福を問題にしない時をいう

げに人間の心こそ、
無明の闇も異らね、
ただ煩悩の火と燃えて、
消ゆるばかりぞ命なる

古人は神の前に懺悔した。
今人は社会の前に懺悔している

わたしは二三の友だちにはたとい真実を言わないにもせよ、
嘘をついたことは一度もなかった。
彼等もまた嘘をつかなかったら

女人は、
我々男子にはまさに人生そのものである。
即ち、
諸悪の根源である

恋愛はただ性欲の詩的表現をうけたものである

天才の一面は明らかに醜聞を起し得る才能である

我々人間の特色は、
神の決して犯さない過失を犯すということである

好人物は何よりも先に、
天上の神に似たものである。
第一に、
歓喜を語るに良い。
第二に、
不平を訴えるのに良い。......

芥川龍之介

あらゆる神の属性中、
最も神のために同情するのは神には自殺の出来ないことである

文を作るのに欠くべからざるものは、
何よりも創作的情熱である

人間的な、
余りに人間的なものは大抵は確かに動物的である

芥川 龍之介(あくたがわ りゅうのすけ、1892年〈明治25年〉3月1日 - 1927年〈昭和2年〉7月24日)は、日本の小説家。本名同じ、号は澄江堂主人(ちょうこうどうしゅじん)、俳号は我鬼。