人物
自分を本当に納得させることができれば、
人を納得させることは簡単である
選択するということは優先度をつけることであり、
エネルギーの分散を極力避けることである
20世紀の生物学の主要な進展は、
遺伝や免疫、
細胞増殖など、
肉体に関する発見だったといえるでしょう。
そこで発見された原理は、
人間だけでなく全ての動物に当てはまります。......
何をやるかより、
何をやらないかが大切だ
捨てることが、
熱意を生み出す
親が充実した人生を送っていれば、
子どもはそれを見て育つ
大切なことは問題を見つける能力、
それを諦めずに解決する能力、
それ自体を楽しめる能力、
そして、
柔軟性
やっぱり各論より根本的な原理を探求する研究をしたいと思わなければ本当のサイエンティストとはいえませんよ。
ところが現実には、
各論の中でもとりわけどうでもいいようなことをやってる人が多すぎるんです
よく言うことなんだけど、
非常に楽観的な人がサイエンスに向いていると思うのです。
色々難しいことがあっても簡単に滅入らない人、
諦めない人
何かを発見するということは、
努力の積み重ねでできるというものじゃないんです。
結局は、
運とセンス
科学者の研究なんてね、
大部分、
間違ったことをやってるんです
ヒトの脳内にある個々のニューロンの活動を計測できるような脳イメージング技術が開発されれば、
それらの神経活動がどのように認知や行動につながるのか解明できるはずです。
こうした先進技術は、
新たな脳の謎を解き明かすだけでなく、
これまで解決できなかった数々の疑問に、
より具体的で精密な方法で再び光を当てることができるでしょう
MRIをはじめとする現在のイメージング技術は、
神経回路の構造や経路と脳機能をリンクさせる程度の解像度であり、
今がまさに革新的な脳イメージング技術を生み出す時機にあると私は考えます
分子生物学や細胞生物学によって、
感情、
認知、
行動などの生理現象を説明できるレベルに到達しなければなりません
現在の脳科学は、
複雑な脳ネットワーク内に存在する特定の回路の機能を、
ようやく理解し始めた段階にあります
脳深部刺激による治療法を確立するためには、
まず特定の脳疾患にかかわる脳の領域や神経回路がどこなのか、
モデル動物を用いて詳細に調べることが必要でしょう。
それによって実際の患者において、
対応する脳領域に狙いを定めることが可能になります
意識、
創造力、
数学、
言語といった我われ人間だけがもつ能力を解明する必要があります
回復させるべき脳の領域にターゲットを絞った精神・神経疾患の治療法を可能にする二つの研究領域があります。
幹細胞移植と脳深部刺激です
ヒトの脳のはたらきを理解するには、
モデル動物で解明される脳の基本プロセスが、
ヒトの認識や行動へどう結びつくかを理解しなければなりません
科学者として、
私たちは研究成果がどう応用されるかについて敏感になり、
倫理の一線を越えないようにしなければなりません
神経科学はまだ歴史が浅く、
脳、
特にヒトの脳がどのように機能しているかについては、
まだほとんどわかっていません
私たちが新たに開発する技術がもたらす利益と、
それが誤用される可能性について、
政治家や議員はもちろん、
一般の人々とも対話を積極的に進める必要があります
われわれ科学者は、
自分たちの成果がどういう結果につながる可能性があるのか、
もっと高い意識を持たなければなりません
新しい技術の発展には、
それが誤用される危険性もついて回ります
神経・精神疾患の治療法はまちがいなく進歩すると私はみています。
しかし研究計画でしばしば説明されているような短いタイムスケールでは達成できないでしょう
私はBRAINイニシアチブを強く支持しています。
このプロジェクトがヒトの脳の機能地図作成に向けた特別な研究資金によって支えられているからだけではなく、
具体的にどのような研究を行うべきかの決定権が、
研究者にゆだねられているからです
日本の大学ではいまだに学部や学科の壁が、
学際的な脳研究の推進を阻む壁になっています。
日本が世界の脳研究の先頭に立とうとするなら変革が必要です
理研BSIでは世界のトップの研究者を積極的にリクルートしてきました。
BSIはPIがよりリスクの高い研究にも取り組めるよう、
PI自身が獲得する外部競争的資金以外に資金を提供しています。
最近の厳しい研究資金状況においては、
大きな魅力となっているのではないかと思います
若ければ若い分だけ変化しやすくて、
年を取ってくるとPlasticity(可塑性)は失われていくんだよね。
だから、
小さいうちから多言語の刺激を入れてあげたほうが、
習得は早い
日本は研究室主催者(PI)に海外からの人材を迎え、
国際化に努めています
脳は、
Plasticity(可塑性)といって、
学習や経験を通じて脳のProportionが変化するという特徴がある。
モノリンガルとバイリンガル、
マルチリンガルではこのPlasticityのおかげで脳の形が変わってくる
できるだけ生体を傷つけない非侵襲的な治療法を開発することが求められています。
このためには神経科学者、
技術者や物理学者による異分野間の協力が欠かせませんが、
近年の脳科学の進歩を考慮すれば、
今から20〜30年のうちに非侵襲的で特定の脳領域だけをターゲットにする治療法が実現するでしょう
(英語の勉強法)一番いいのは、
薄いのでもいいから本を読むことじゃないかな
サイエンスの世界ではもう英語なしでは、
研究もできないでしょう。
僕のところにもたまにアラビア語とかでメールがくるけど、
何書いてあるかわからないから、
当然返信しないよね
日本はムラ社会だから、
この人が何をしたかという実績よりも、
どこにいるのかで人が評価される。
そうすると「東大の教授になる」ということがゴールになっちゃう
MITを見ていても、
日本の学部生は1学年に1人くらいしかいない。
本当に少ない
自分がやりたいことが、
アメリカに来ないと出来なかった。
日本で研究をしたくても、
分子生物学っていう分野はアメリカでしかやってなかった
差別はどこにでもある。
AmericanがNon-Americanを差別したり、
ユダヤ人がNon-ユダヤ人を差別したり。
性別による差別。
卒業大学による差別。
別に日本人だからって特別差別されるわけではない
利根川 進(とねがわ すすむ、1939年〈昭和14年〉9月5日 - )は、日本の生物学者。マサチューセッツ工科大学教授(生物学科、脳・認知科学科)、ハワード・ヒューズ医学研究所研究員、理化学研究所脳科学総合研究センターセンター長、理研-MIT神経回路遺伝学研究センター長。京都大学名誉博士。学位はPh.D.(カリフォルニア大学サンディエゴ校)。