名言大学

白叙伝は他人に読まれることを予想して書かれ、
そして他人の前で自己を正直に告白することは困難である

芸術は人間の内において生まれ、
その人の作品の内にはその人の人間性がおのずから表現される

思想の危機に際して問題になるのは思想の性格である。
思想の性格の概念は思想の価値の概念から区別されるであろう

習慣を自由になし得る者は、
人生において多くのことを為し得る。
習慣は技術的なものである故に、
自由にすることができる

独断家は甚だしばしば敗北主義者、
知性の敗北主義者である。
彼は外見に現はれるほど決して強くはない

秩序は常に経済的なものである。
最小の費用で最大の効果を上げるという、
経済の原則は秩序の原則でもある

伝統が創造されるというのは、
それが形を変化するということである。
伝統を創り得るものはまた伝統を毀し得るものでなければならぬ

言葉は空虚なもので、
事実は常に言葉よりも雄弁である

孤独は内に閉じこもることではない。
孤独を感じるとき、
試みに自分の手を伸ばして、
じっと見つめよ。
孤独の感じは急に迫ってくるであろう

人生においては何事も偶然である。
しかしまた人生においては何事も必然である。
このような人生を我々は運命と称している

政治の過剰は政治的思考の充実を示すものでなく、
反対に政治の科学性の没却、
政治哲学の貧困を語るものである

人は軽蔑されたと感じる時によく怒る。
だから自信のある者はあまり怒らない

孤独が恐ろしいのは孤独そのもののためでなく、
むしろ孤独の条件によってである

うわさは誰のものでもない、
噂されている当人のものでさえない。
噂は社会的なものであるにしても、
厳密に言うと、
社会のものでもない

孤独は山になく街にある。
一人の人間にあるのではなく大勢の人間の「間」にあるのである

死の恐怖は浪漫的であり、
死の平和は古典的である。
死の平和が感じられるに至つて初めて生のリアリズムに達するともいはれるであらう

幸福は常に外に現はれる。
単に内面的なことであるといふやうな幸福は真の幸福ではない

目的のある娯楽は真の娯楽にならない。
娯楽には目的がなくて、
しかもそれは生活にとって合理的なものである

怒りにはどこか貴族的なところがある、
善い意味においても、
悪い意味においても

人間が宗教を作るのであって、
宗教が人間を作るのではない

一つの所に停まり、
一つの物の中に深く入ってゆくことなしに、
如何にして真に物を知ることができるであろうか

希望に生きる者は常に若い

幸福は人格である

今日の良心とは幸福の要求である

習慣を自由なしに得るものは人生において多くのことをなしえる。
習慣は技術的なものであるゆえに自由にすることが出来る

幸福を語ることが、
すでに何か不道徳なことであるかのように感じられるほど、
今の世の中は幸福に満ちているのではあるまいか

批評は批評を呼んで循環する

批評家は公衆の書記にほかならない

ジャーナリストは公平な批評家であるよりも、
むしろ党派的意見の代表者である

人は自分の想像力で作り出したものに対して嫉妬する。
・・しかし嫉妬において想像力が働くのはその中に混入してゐるなんらかの愛に依つてである

勤勉であることは人間を知らず識らず屈従的ならしめる

取締政治は人間性の明るい方面を見ないで暗い方面のみを見てゆく。
それは民衆に対する封建的な考へ方であるが、
官僚政治はとかくそのやうな傾向を有するのである

同じ職業の者が真の友人になることは、
違った職業の者の間においてよりも遥かに困難である