名言大学

サディズム的人間は、
彼が支配していると感じている人間だけを極めてはっきりと「愛し」
ている。
妻でも、
子でも、
助手でも、
給仕でも、
道行く乞食でも、
かれの支配の対象にたいして、
かれは愛の感情を、
いや感謝の感情さえ持っている。
かれらの生活を支配するのは、
彼らを愛しているからだと、
彼は考えているかもわからない。
事実は彼は彼らを支配しているから愛しているのだ。
彼は物質的なもので、
賞賛で、
愛を保証することで、
ウィットや光彩ある才気で、
関心を示すことによって、
他人を買収している。
彼はあらゆるものを与えるかもわからない―――ただ一つの事をのぞいて、
すなわち自由独立の権利をのぞいて

エーリッヒ・フロム

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