名言大学

#任天堂

名刺上、
私は社長です。
頭の中ではゲーム開発者です。
でも、
心はゲーマーです。

特定のものだけをライバルだと考えますと、
「そのライバルにいかに勝つか」という発想になるんですね

誰かがゲームをプレイしたあとに、
ストーリーが心に残るかどうかが大切

今あるプログラムを使うと完成まで2年かかります。
ですが私が一から作れば1年で出来ます

レジそばの大福の件にしても、
あれは誰かがあそこに偶然、
あるいは「ひょっとしたら」といって置いたらそれがうまくいったということであって、
あとづけで理由がついたに決まっていると思うんです

持っていることに何か意味を感じてもらえるような物をゲームでも作りたい

わたしは、
そのことはよく意識するようにしてきました。
これは自分がコンピュータをやっていて得意だったことのうちのひとつです

ゲームキューブも自分たちは違うものをつくったつもりでもお客から見ると同じことをやっていた

ナンバー1になるにはリスクを冒す必要があります

わたしは山内さん(前任社長)のことを強く尊敬していますし、
「こんなにすさまじいことを、
自分はおなじようになしとげられるとは到底思えない」とすごい敬意を持って見ています

お客さんのニーズも変わるし、
マーケットの環境も変わるし、
情報の伝わりかたも変わるし、
人が欲しいと思う内容も変わるし、
実際に買いにいく人も変わるし、
売り場も変わるじゃないですか

仕事が苦役だなんて考えたことは一度もありません。
むしろどんなに苦労をしたって、
それが世の中で話題になって、
いろんな人が笑顔になっていくのをこの目でみられるのですから、
こんなに恵まれた仕事はないと思っています

わたしが見つけた天才の定義があります。
人が嫌がるかもしれないことや、
人が疲れて続けられないような事を、
延々と続けられる人、
それが「天才」だとわたしは思うんです

成功の体験をした集団というのは変わることへの恐怖があるものですが、
いますごく意識するのは、
環境がすごい変わって、
人の考えかたがすごく変わって、
お客さんがすごく変わって、
情報の伝わりかたがすごく変わっているわけじゃないですか

うーん・・・・世の中の変化がゆっくりだった時代が、
長くつづいたんですね。
何年ものあいだおなじ方向のおなじ考えかたが通用して、
それが成功をくりかえしているとそれによって成功の体験をした集団というのができますよね

理解と共感を得るためには微妙な舵取りが要ります

なぜバンダイナムコさんの『ゼビウス』を最初につくったのかというと、
とにかくわたしたちが立体視で『ゼビウス』を見たかったからなんです。
あの、
宙に浮くソルバルウを(笑)

プログラムではよく「極端ないいかたでいえば、
全体のなかの一%の部分が、
全体の処理時間の七割から八割を消費している」などといわれるぐらい、
そこばかり何回も処理していることがありえます。
だからそのボトルネックになっているところを直さないかぎりは、
そうじゃないところをいくら直しても意味がないんですね

わたしの場合は、
自分の好奇心はどこに向いていて次に何を訊いたら、
いろんな読者の方たちが面白いと思ってくれるだろうかと思いながらいつもやっているんです。
それがとても面白いので、
この「社長が訊く」をずっと続けているんですね

これまでゲームとは無縁だった人を引き込む以外、
生き残る道はない。
それを誰かがやらなければならないのなら、
ウチがやろうと。
それで、
5歳から95歳まで遊べるゲームをつくるという路線を打ち出したのです

私はできると信じて、
ひたすら同じことを言い続けました。
そのうち、
先に動いてくれた2割が開発した、
脳を鍛えたり犬を可愛がったりするソフトが「DS」でヒットして、
これまでとはまったく異なる層が遊んでいるということがわかると、......

社長になって統計資料をみてみると、
日本のゲーム産業のソフトウェア出荷額は97年から下がり続けている

行動は所詮仮説にすぎないのでまちがっているかもしれませんが、
少なくとも「ここがボトルネックになっているはずだからこれをこう変えれば全体がこうよくなるはずだ」というふうに行動しなければいけないのに、
わりとそれができないものですよね

たぶん、
わたしが考えて実行してきたことのなかのごく一部であっても、
「ここを取りだしたら、
誰かがちょっぴり役にたったりするかもしれない」という要素がきっとあると思うんです。
糸井さんがかつてわたしにそうしてくださったようにね

ゲーム制作はですねー、
夢のような世界ですよー

だって現状を作りあげるために、
たくさんの人が善意と誠実な熱意でやってきたわけでしょう?

出口の見えないときは、
つくりながら考える。
一歩進むと根っこのコンセプトが具体的なアイデアで補強され、
骨太になっていく。
数えきれないやり取りの中でコンセプトが浸透し、
共有され、......

最初のころは、
コンセプトに共感してくれた少数の人たちが手を動かし始め、
試作品みたいなものをつくり、
それを見た人が、
あっ、
これならいままで考えもしなかった人がお客さんになるかもしれないねと感じて少し動きが広がり、......

コンピュータにはできることとできないことがあるんです。
でも、
そういうことが、
世の中では、
わりとちゃんと区別されずに語られるんですね

あらゆることがそうですけど、
かならず「ボトルネック」といわれるいちばん狭い場所ができてしまって、
そこが全体を決めちゃうんですよね

みなさん、
Googleという検索システムの名前を聞いたときはどう思いましたか?
レクサスというクルマが登場したときは?

5歳から95歳まで誰でも同じスタートラインでゲームを楽しんでもらうのは決して不可能ではないことを脳トレは証明してくれた

私たち娯楽産業のミッションは、
いかに人を驚かせるかですが、
いくらマーケットリサーチをやっても、
そこに答えはありません、
自分たちで考えるほかないのです

「お客さんとしては会社がどう見えたらその会社を好きになるか」とか「社員はどうしたら自分の会社のことをポジティブに語りたくなるか」という視点がなくなるとすごく危険だと思うんです

人と違うことをするのは常にリスクを伴いますが、
不可能だと思ったことを可能にできる自信がつけば、
みんなが新しい道に進もうとする

トップになるには多くの努力を仕事に払う必要がある

ウケるというのはお店で何個売れるということじゃないんです。
買ってくださるのはどんなお客さんで、
すぐにやめちゃったのか、
それともずっと遊んでくれてるのか、
どっちも1個の売上げですがそれを知るのと知らないのでは次のステップで考えることが違ってくるんですね

社員数も規模も総合力も格段に勝るソニーさんやマイクロソフトさんを相手にいかにパワーゲームで勝つかではなく、
任天堂のゲームに何の興味も示さなかった人たちがどうすればこっちを向いてくれるかを考えることに圧倒的な時間を使った。
私は競合意識の非常に低い経営者です

問題があると、
解決せずにはいられない。
いや、
私は、
もしも違う人生を歩んでいたら「辻プログラマー」になってると思いますよ

この20年間、
ゲームはより豪華に高度に複雑にと性能の量的拡大を追求し、
結果、
ゲームは遊ぶのに非常に時間とエネルギーを要するものになってしまった

プログラマー出身ですから、
先端技術にひかれますし、
美しいグラフィックに魅せられることもあります。でも、
同時にその製品に私の家内が興味をもつか否かも気になるのです。
それが自分の考えを補正するのに役立ちます

私はね、
自分が子どものときに遊んで面白かったゲームの最新作を、
親になったときに安心して子どもにやらせてもらえるようなビジネスがしたいんですよ

コンピュータを全く知らない人って、
やっぱり無謀なことを提案してしまうので、
どうやって創ればいいのかが本人にも周りにもわからないんですよ

わたしは糸井さんとはぜんぜん違う道をあゆんできて、
ぜんぜんちがう価値観で生きていて、
ぜんぜんちがうタイプなんですけど、
前々から妙にいろんなところで共振するんです

私どもは、
自分たちのライバルは何だと考えているかというと、
「お客様の興味関心と時間とエネルギーを奪い合うすべてのものがライバルだ」と思っています

「後悔したくないし、
力があるならそれをぜんぶ使おうよ」という感じなんですね

せっかちな性格が出るんでしょうね

海外のゲームデザイナーの人の傾向は、
まずゲーム全体の世界観を語ってアートもつけて、
それを本にしてしまうんです

コンピュータの世界にも、
誰かと一緒に仕事をする世界にも、
じつはすごい共通点がいっぱいあって、
その共通点を見つけることができたためにわかったことみたいなものがいっぱいあるんです

自分が何に向いているかや、
どうすればそれを伸ばせるかは、
頭で考えているだけでは、
なかなかわからないかもしれません

アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである

私はひとつの方向性を示しました。
ゲーム人口の拡大を目指す

アイディアがまとまるのは、
お風呂に入ってる時かな。
お風呂で浮かんだアイディアはかなり正確ですが、
逆にアテにならないのが布団の中のアイディア

流行を追いかけるのではなく、
自分自身が何を作るかが一番大事

任天堂は技術よりも独創的な何かを見つけることに重点を

自分たちがどうあるべきなのか、
お客さんになにを求めるべきで、
なにを求めちゃいけないのか。
そういったことについて、
私たちはまったく揺らいでませんから

安心して「バカもん!」と言える人と、
腫れ物に触るように叱らないといけない人がいるんですよね。
で、
これはねぇ、
ものすごい差なんです。
こちらから与えられる量も、......

(株主から「リストラを敢行しないのか」との問いに)社員が怯えながら作ったソフトは人の心を動かせない

かつては茶の間でコントローラーを奪い合い、
ギャラリーも一緒に楽しんだ。
それがコントローラーは複雑化して差し出すと後ずさりされ、
ギャラリーも消え、
一人暗い部屋で遊ぶイメージになってしまった。
もう一度茶の間に持ち出して家族全員で触ってもらえるものにする

ゲームの世界というのを広げる