名言大学

生きがいとは、
自分を徹底的に大事にすることから始まる

人間の夢見る幸福というのは、
往々にして、
貧乏するとか、
仕事に失敗するとかあるいは病気にかかるということによって、
一瞬にして不幸に変わってしまうような、
儚いものである。......

人間にとって最も大切なのは、
命の長さだと思っている人は多い。
しかし、
私が出会った人を振り返ってみて、
その人の命が素晴らしい命だと思える人においては、
ごく少数の例外はあるにせよ、......

二十世紀の日本人は、
自分の中にないものを先進諸国からとりいれようとして忙しく働きすぎた。
そして、
古来の日本人の内にあったよきもの、
奉仕する心、
人情、......

自分の命がなくなるということは、
自分の命を他の人の命の中に残していくことである。
自分に与えられた命を、
より大きな命の中に溶け込ませるために生きていくことこそ私たちが生きる究極の目的であり、
永遠の命につながることだと思う

なんと言っても、
人が人に与える最高のものは、
心である。
他者のための「思い」と「行動」に費やした時間、
人とともにどれだけの時間を分けあったかによって、
真の人間としての証がなされる

自分のためにでなく、
人のために生きようとするとき、
その人は、
もはや孤独ではない

これまでの教育は、
出来あがったデータを記憶させる教育であった。
困難な問題にぶつかったときに、
問題解決が出来るような能力を与えられていない。
本当に学ぶべきなのは、
問題とどう取り組むか、......

何事も、
今ある規則のとおりにやっていたのでは進歩はない。
規則を破るようなことをやらないと、
現状はなかなか変わらない。
規則を破ったとしても、
皆が応援するような破り方をすればよい

鳥は飛び方を変えることは出来ない。
動物は這い方、
走り方を変えることは出来ない。
しかし、
人間は生き方を変えることが出来る

私たちの身体は土でできており、
身体は早晩、
土に還る。
私たちは、
この土の器の中に、
はかりしれない宝を入れることが出来る。......

老人のケアは苦労も多い。
しかし、
いつの日にかあなたも、
あなたが老人にしたようなやり方で、
ケアされる日が必ず来るのである

多くの人々は自分の財産や名声や地位を得るために全力投球している。
それなのに、
財産やお金よりも大切な、
自分の命のために全力投球している人は少ない。
なぜ、
その大切な命のために、......

自分以外のことに自分の時間を提供するためには、
周りの人間から孤立して、
自分だけの世界に閉じこもっていてはいけない。
人々とともに生きる世界に自分を置き、
周囲がいま何を必要としているのか、
自分には何ができるのかを絶えず考えながら、......

私たちに与えられた恵みを数えてみれば、
どんな逆境にあったとしても、
受けているものの方が、
与えるものよりも多いことに気付く。
受けた恵みを、
どこかで返そうと考えたいものである

どんな困難に直面しても、
「ここから始まるのだ」と捉え直すことができれば、
私たちは必ず前進できます

よき眼と耳、
暖かい手と配慮の心、
しみ込むような言葉を持ち、
患者と家族に接したい

人は主義や主張より前に、
人間であることを必要とする。
人間の本質的な人間性を踏まえての、
主義、
主張でなければならない

心の良い習慣というのは表情やしぐさにあらわれる。
人の顔つきも習慣なのです

文化は命を愛するものである。
命を傷つけるものは、
文化でも文明でもない

外科手術や化学療法の発達した今日でもなお、
最も大切な治療法の一つは、
キリストの時代のごとく、
「言葉による癒し」なのである

最期に自分の生涯を顧みて、
自らが生まれてこうなったことは意味があると考えられるように、
今日を生きることである

未知の世界に自ら飛び込んで、
やったことのないことをやることによって、
使ったことのない脳が働き出す

老いた身の一番の不幸は孤独であり、
積極的に生きる方向と目標がともに定かでないことである。
この孤独は、
老いた人間を悲しく沈没させてしまう

残された日々、
まだ行ったことのないところに行ってみようという計画もあると思う。
しかし何より大切なのは、
生きることについて、
これまで以上の「深さ」を求めることではないだろうか

人間が本当に自由になる時代が、
人生の最後にくる

人間が人生において経験した喜びと、
悩みや悲しみを、
その生涯の終りに秤にかけると、
どちらが重いだろうか。
多くの人の秤は、
悩みや悲しみのほうに傾くことが多いのではないか

人は最後の瞬間まで、
生きる希望に支えられるべきなのです

自分を相手に置き換える想像力を、
身につけたいものである

人はいくつになっても生き方を変えることができます

何か目標を持って活動している人の方が元気です

キリのない欲望が、
あなたを幸せから遠ざけます

ビジョンは大きいほうがいい。
たとえ自分が実現できなくても、
バトンタッチすればいいのですから

年齢は勝ち負けではありません。
謙虚に、
そして存分に味わえばよいのです

習慣に早くから配慮した者は、
おそらく人生の実りも大きい

人生には無駄というものはないもの。
しかし、
後にならないと、
その意味がわからないということがたくさんあるのです。
つらいことでも苦しいことでも、
「体験」したことは、......

人のために自分を捧げる喜びを知っている人を、
プロと言います

人生とは未知の自分に挑戦することだよ

人間の体には3万6000もの遺伝子がある。
その多くが使われないままなんです。
それはあまりにもったいない。
違った環境に身を置けば、
うちに秘めた未開発の良き遺伝子が、
思わぬ花を咲かせるかもしれない

生きていることの意味は自分で探し勝ちとるものです。
それがつまり生きがいにつながります

誰しも幸福を望みますが、
それを実感することにおいてはきわめて鈍感です

つねに10年先、
20年先のことを考えてやってきたつもりです。
世の中で予防医学の重要性が言われる前から、
予防医学に力を入れてきたのも、
そういう考えがあったからです

人を許せるか否か。
それは人間に与えられた試練です

マルティン・ブーバーという著名な哲学者は、
「人は始めることさえ忘れなければ、
いつまでも若くある」という言葉を残しました。
新しいことへの挑戦を続ければ、
体は老い衰えても、
心の若さはいつまでも続く。......

病気になるのは辛いことですが、
のちのちの健康を考えれば悪いことばかりではありません。
たとえば私は医学生のころ結核にかかりましたが、
長く病床に伏した経験があるために、
患者さんの気持ちがよくわかるようになりました。
90歳を過ぎたいま、......

83歳まで生きた貝原益軒は「腹八分」といいましたが、
私はそれよりも少ない「腹七分」がいいと実感しています。
とりわけ65歳を過ぎると、
若いころとは違って運動量が少なくなります。
ですから、
年をとればとるほど節食を心がけるようにすべきです

人間とはそもそも「病む」生き物であり、
必ず欠陥を抱えて生きています。
そのことを踏まえたうえで、
今日という日を健やかに生きればいいのです

私自身、
結核という対病を経験したことで、
ちょっとした健康を喜ぶことができるようになりました。
幸福というものは、
失われかけてはじめて気が付くものなのです

生物的な「老化」は避けられない現象ですが、
自ら新しいことを始めていれば精神的な「老い」は避けられる

国民の意識を変えるためには、
上からお説教をするのではなく、
実際に行動を起こして国民に見せることが大切

日野原 重明(ひのはら しげあき、1911年(明治44年)10月4日 - 2017年(平成29年)7月18日)は、日本の医師、医学者。位階は従三位。学位は医学博士(京都帝国大学)。聖路加国際病院名誉院長、上智大学日本グリーフケア研究所名誉所長、公益財団法人笹川記念保健協力財団名誉会長。