大切なのは人間性でしょう。真宗の教えは、特に学歴は問いません。なぜなら、矛盾に満ちた人間の感情は一人一人違うからです

自分の利害のために他人の利害を顧みないような人は、人間ということはできない。

未熟な自分を責めてる限り、幸せにはなれない

正義がどちら側にあるかという物語にした瞬間、もう暴力は描けないですね。人間が根源的に変わらずやっていること・・人間のあらゆるケンカは、そういう風にできているということを、そのまま見せるだけのような物がいい。特に暴力や戦争で感動させようとするのなんか、卑劣だなあと思いますからね

（離婚を拒否したのは、それを上回る大きな愛かという質問への答え）愛というより、私には内田さんが必要だったということですね。ただ向うは迷惑だっただろうなというのはよく分かる。今は『どうもありがとうね。大変だったわね』と言うと、『そんなことネェー』と言いますがね（笑）。来世で出会わないために、今完璧に付き合っているのよ

（ガッツポーズは）遊びじゃなくて、命を懸けてるので（喜びが自然と出る）。相手も命を懸けて来る。戦場ですからね

幸せだけを追い求める心が悲劇を招き寄せる。幸せは悲しみと苦しみを克服した心が生み出すものです

今は一年の高潮のとき、引き潮で攫(さら)われた人生の一部は、楽しげな泡の満ち潮とともに戻ってくる。

（『藪原検校』について）僕にとっても本当に幾重にも運命的な作品でした

人間は、自分のうちになんらの優れた点も感じられないと、ときに自分の劣悪さを切り札として出すことを思いつく。

死において我々は生命を失いはしない。我々はただ個性を失うのみである。死後、我々は我々自身ではない他人の中に生きる。

思いやりこそは最も重要な、そしておそらくは全人類の唯一の生活の規範なのだ