紀尾井坂いったらワシを思い出してくれ

武士の体面などはおのれの心のうちのものだから、武士らしく大度な気持ちで許してやれ

脅えるということは何ごとにもあるものである。思いもよらないものに脅えるものである。合戦の場合も、敵を脅やかすことは当然のことである。あるいは鳴り物の音でも脅やかし、あるいは小勢を大軍にみせて脅やかし、また脇から不意を突いて脅やかすこと、これで敵は脅えるものである。その脅える拍子をとらえ、その有利さによって勝つのである

幼稚な心を取り去らなければならない。自己の修業を怠り、父母への依頼心を持つなどは幼稚な心である

只今の一念より外はこれなく候。一念々々と重ねて一生なり

自分が敵になり替わって考えよ。世の中を見ると、盗みなどをして家の中に立てこもったような者でも、敵は強いもののように思いこむものである。しかし、敵の身になって考えてみれば、世の中の人をみな相手として、逃げ込んでどうしようもない気持ちである。立てこもつたものはキジであり、討ち果たしにくる人はタカである。よくよく工夫すべきである

乱舞は一切停止する。太刀や刀をとれば人を斬ろうという心が起こるのが、武士として当り前のことであるから、武芸のほかにやたらに刀を抜いて乱舞するような者に対しては、切腹を申しつける

人は、生まれながらに、貴賤貧富の別なし。ただ、良く学ぶ者は、貴人となり、富人となり、そして、無学なる者は、貧人となり、下人となる

いったん約束を結んだことの責任は重いと存じます。日本国中の半分を賜るとしても、気持ちを変えることはできません

勝たなあかんで。負けの人生は惨めや。負けたらあかん、他人やない自分にや

武士は、仮にも弱気のことを云ふまじ、すまじと、兼々心がくべき事なり

鹿も四足、馬も四足！