わしだって軽くしたい。だが、わしがこうしていれば家臣も見習い、常に戦時の備えを怠らないであろう

我が身の目付けを頼み、異見を承わり、我が身の善悪を聞き、万事に心を付ける。これこそが、将たる者、第一の要務である

役に立たないことをしないこと

低い身分から次第に立身出世し、高い身分になった場合でさえ、無道であれば、その時々の勢いにまかせて、身分の低い時代の難儀や不自由を忘れ、先々困窮することを考えないのである

分別過ぐれば、大事の合戦は成し難し

信長公は勇将なり　良将にあらず

「四手を離す」とは、敵も自分も同じ気持ちで張り合う状態になっては、戦いは決着がつかないということである。張り合う状態になると思ったら、すぐに戦法を変え、別の手段で勝つことを知るのである

我人、生くる事が好きなり

猿・日吉丸・藤吉郎・秀吉・大閤、これも又皆がいやがるところでの我慢があったればこそ

堅忍不抜

天下の諸侯、徳川氏へ臣服し、数百年太平の恩沢を忘却せざるの義心これあり候て、朝廷の不安これなく、やたらに尊王の名を借り、不平を懐き、時勢に乗じ、やたら義を唱え、あるいは私利を営み

大酒（たいしゅ）にて後れを取りたる人数多（あまた）なり。別して残念の事なり