わが心を打ち明ける友を持たない人々は、己と己の心とを食う人喰い鬼である。

人間てね、その時その時で、自分でも思いがけないような人間に、変わってしまうことがあるものですよ。

僕はおまえが好きだった。そして今でも好きなんだ。たとえ世界が木っ端微塵になったとしても、その残骸の破片から、恋の想いは・・

君にとって僕は無神論者だろう。でも神にとって僕は誠実な反対勢力なのだ

富は多額の財産によるものにあらず、満足した心からなり。

人間の威厳などたよりにならぬもので、生きて手足を動かしているという、ただそれだけのかぼそい条件で成立している

私は月をながめ　お前のことを考える　私はお前に逢いたい

国のためというのは悪党の最後の言い逃れである

「ほんとうの自分であること」はたやすいと思っているかもしれない。だが、それは人生で一番の難題だ。決して実現できないかもしれない

自分の感情や思考が人生のコントロールを奪うほど、パワフルだということを知っておいてもらいたい。

人間は負けるように造られてはいないんだ。殺されることはあっても、負けることはないんだ

蓋し小説には詩歌の如く字数に定限あらざるのみか、韻語などいふ械（くびかせ）もなく、はたまた演劇、絵画に反してただちに心に訴ふるを其性質とするものゆゑ、作者が意匠を凝らしつべき範囲すこぶる広しといふべし。是小説の美術中に其位置を得る所以にして、竟には伝記、戯曲を凌駕し、文壇上の最大美術の其随一といはれつべき理由とならむも知るべからず