意図して理解するということもなく、それでいてどんなものでも理解する。良知の本体とはもともとそうしたものである。たとえば太陽は、意図してある物を照らそうとしたことはついぞなかったが、おのずからどんなものでも照らしている。意図して照らすということはなく、どんなものでも照らすというのが太陽の本体である

たとえ今までのところ、その建物にわずか一粒の砂を運んだにすぎない人でも、必ずや心の渇きをいやしてくれるはずである

望みが少なければ少ないほど、平和が多く求められる。

愛は理性の帰結ではない。また、一定の活動の結果でもない。それは、歓喜に満ちた生命の活動そのものである

志を立て、その目的を達成する手段の中で最も近道だと思うのは、聖人の書物や種々の歴史本の中で、自分が特に刺激を受けた部分を別紙に書き抜いて壁に貼っておくか、扇などに書いておき、日夜朝夕それを眺め、常に反省しつつ及ばない点について勉め、進歩を楽しむのがよい

人を相するは、古（いにしえ）の人有ること無きなり、学ぶ者は道（い）わざるなり

幸福の最も大きな障害は、過大な幸福を期待する事である。

我々が行動可能なのは現在であり、また未来のみである

結局、人は狙ったものしか射止めることができない

和して唱えず

期待なしに恋をするものだけが、真の恋を知る

目そのものに実体はなく、万物万象の色が実体である。耳そのものに実体はなく、万物万象の声音が実体である。鼻そのものに実体はなく、万物万象の臭いが実体である。口そのものに実体はなく、万物の味が実体である。心そのものに実体はなく、天地万物と感応して判断された是非が実体である