名言大学

なるべく人の世話役を心がけよ。
そして、
報(むくい)を望むな。
求むるな

自己と仕事が分裂していてはダメ。
仕事に打ち込んでいくと、
自分の対象である仕事は、
自己と一つになることによって精神化される。
そうすると、
どんどん物事が解決していく

人間は学び続けなければならない。
学ぶことをやめたら、
人間でなくなる

愚直で、
少々頭も悪く、
小才も利かぬ、
そんな人間の方が、
根が真面目なだけに、
修養努力して大人物になることが多い

一人の人間の死後に残り、
思い出となるのは、
地位でも財産でも名誉でもない。
その人の心・精神・言動である

凡と非凡の分かれる所は能力の問題ではない。
精神であり感激の問題だ

太い筆で細かい字を書く。
これが人生を渡る秘訣だ

一つの灯火を掲げて一隅を照らす。
そうした誠心誠意の歩みを続けると、
いつか必ず共鳴する人が現れてくる。
一灯は二灯となり三灯となり、
いつしか万灯となって、
国をほのかに照らすようになる

最後まであきらめなかった人間が、
成功しているのである

幸福な人生とは、
その人が一生の間にどれだけ「幸せだ」という感情を持つ事ができるかによって決まるもの。
こう考えると、
順風満帆の時もそうでない時も、
その時、
「どう感じるか」が重要になってくる。......

活力・気迫がなければ、
善も悪も、
是も非もない

海老は永遠の若さを象徴しているというので、
めでたいものとされる。
というのは、
あれは生ける限りいつまでも殻を脱ぎ、
固まらない。
ことに万物がぼつぼつ固くなる秋に、......

歴史はくり返す。
たいていのことは古典の中にある。
何千年もたっているのに、
人間そのものの根本は少しも変わっていない。
自分が創意工夫し、
真理を発見したと思っているが、......

人々の楽しみの後に自分は楽しめ

細心の注意を払い、
実行する大胆さを持て

他人が見ても心地よい表情や態度を心がけて、
感情の乱れを表に出してはいけない

道に志したなら、
衣食がたとえ粗末であっても気にすることはない

積み上げて自分の身ほどの書物は、
毎年読み続けるくらいの心がけが、
人物を磨いていくのである

人間の自由は物質的満足の得られることにあるのではない。
窮しても苦しまず、
憂えても意哀えざるにある。
禍福終始を知って惑わぬことにある

人間は自得から出発しなければならない。
人間はいろんなものを失うが、
何が一番失いやすいかといいますと、
自己である。
人間はまず自己を得なければいけない。
人間はまず根本的に自己を徹見する。......

皆が利を求めて行動するようになると、
お互いに忌みあい、
必ず人間関係、
人間の生活、
人間の事業というものを壊してしまう

人間なにが悩みかというと、
自分が自分を知らざることである。
人を論じたり、
世を論じたりすることはやさしいが、
自分を論じ、
自分を知るということは、......

言葉は言う人によって、
皆、
意味が違ってくる。
文字や言葉だけで、
それが皆同じだと思ったら大間違いである

人物が偉大であるほど立派な環境を作る。
人間ができていないと環境に支配される

人に嫌われぬための5か条一、
初対面に無心で接すること。
有能な人間ほど、
とかく慢心や偏見があり、
どうしても有心で接する、
これはいけない一、......

人間は考えてしなければ成功しない。
考えてはじめて成すことができる

他人を変えようと思ったならば、
まず自分を変えることである

人間は、
早成する、
早くものになるというほど危ないことはない。
人間もなるべく晩成がよい。
まあ、
死ぬ頃なんとかものになるというくらいの覚悟でぼつぼつやるがよい

何にしびれるかによって、
その人は決まる。
人間は本物にしびれなければならない

話し上手より聞き上手ということがある。
自分が接するありとあらゆる人から、
その専門の知識体験を聞き、
我が物にすることができれば活学というべきだ

いかに貴い職業でも、
人によって賤(いや)しくなる。
たとえ賤しい仕事でも、
人によっていくらでも貴くすることができる

人間の脳というものは、
いくら使ってもくたびれないばかりでなく、
難しいことに使えば使うほど機能が優れてくる。
つまらないことに使っておると退化する

大努力を成すには、
当然自ら苦しまねばならぬ。
苦しんで開拓したものでなければ本物ではない。
人並みの努力をしたのでは優れた者にはなれない

英仏の古諺にいわく、
「朝こそすべて」と。
一日24時間、
朝があり昼があり夜があるとするのは死んだ機械の一日にすぎない。
活きた時間は朝だけ、
換言すれば、......

私はものごとを、
とくに難しい問題を考えるときには、
いつも3つの原則に依(よ)るように努めている。
第一は、
目先にとらわれないで、
できるだけ長い目で見ること。......

ものを評するは己を告白することだ。
深い人は何でもないことを深く解釈し、
つまらぬ人間は深いことを浅く解釈する。
心暗ければ世暗し、
心明るければ世明るし、
心深ければ世深し、......

優れた者となるためには、
人の数倍の努力と苦労をしなければならない。
人の寝るところは半分にし、
人の食うところは半分くらいにしても、
努力するところは人の10倍も20倍もやるだけの元気がなければならぬ

本当の利益というものは、
義理に適うものでなければならぬ。
ところが世の中の利害というものは大抵義理に反して打算に走る。
これが問題である

自己の内面に満足なものを持たない者ほど外物に憧れる

なるべく人の世話役を心がけよ。
そして、
報を望むな。
求むるな

富貴の地位、
つまり支配的・指導的地位にいつまでもしがみついているということは芳(かんば)しからぬことである。
いい年になったら早く後継者にその地位・財産を譲って、
真実の生活に入るべきものである

我々の生活が自堕落になったとき、
心から馬鹿と叱ってくれる畏敬する人を持つ者は幸いだ

人間はできるだけ早くから、
良き師、
良き友を持ち、
良き書を読み、
ひそかに自ら省み、
自ら修めることである。......

現代人の一般的欠陥は、
あまりに雑書を読み、
雑学になって、
愛読書、
座右の書、
私淑(ししゅく)する人などを持たない。......

乱世になればなるほど我々は余裕というものを持たなければならない。
余裕があって初めて本当にものを考えることもできる、
本当に行動を起こすこともできるわけです。
ことに善人は神経が細いから、
なおさら本当の意味の余裕が必要であります

環境が人をつくるということにとらわれてしまえば、
人間は単なる物、
単なる機械になってしまう。
人間は環境をつくるからして、
そこに人間の人間たるゆえんがある、
自由がある。......

行き詰ってしまって、
勢もすぼまり、
意気上がらぬ、
どうにもこうにもぺしゃんこになってしまった人間は、
そこでへこたれず、
元気であった初心をたずねるがよろしい。......

人間というものは、
栄えようと思ったならば、
まず何よりも根に返らなければいけない。
草木でも、
本当に健やかに繁茂(はんも:生い茂る)させようと思ったならば、
いたずらに枝葉を伸ばしては駄目で、......

人間は憂えなければ人物ができない。
何の心配もなく平々凡々幸福に暮らしたのでは、
優という文字の真義からくる「優秀」とは言い難い。
憂患を体験し、
悩み抜いてきて初めて、
人物も余裕も出てくる

史記に「利は智をして昏(くら)からしむ」と書いている。
人間は利益ばかり追求していると、
頭が悪くなるというのである。
ものごとの理(ことわり)がわからなくなって、
思いがけない恨みを招いたりする。
論語に「利をもって行えば怨(うら)み多し」と出ているが、......

安岡 正篤(やすおか まさひろ、1898年〈明治31年〉2月13日 - 1983年〈昭和58年〉12月13日、哲学者、思想家。