名言大学

ひとはそれぞれ違う環境に生まれ、
異なる資質、
性格、
才能、
顔つき、
体型を先天的に与えられる。......

母親はわが子を、
それが利口だとか、
美しいとか、
活溌(かっぱつ)だとか、
なんらかのそういう人にすぐれた美点のゆえに愛する・・

人間をダメにするのは窮乏よりも過剰である。

所有が多ければ多いほど人は心の自由を失うのである。

昨日は既に去ってなく、
未来は未だ来ずしてなく、
あるのは「今ココニ」という、
永遠に直接した絶対的現在だけではないか。
いま・・

(夫婦)ふたりが一体となって自分たちだけの歴史をつくっていくとき、
その歴史が今度は逆に老年になって夫婦を支えるたしかな・・

犬が人間にとって本当にかけがえのないもの、
生の同伴者といった存在になるのは、
犬が老い始めてからだ。

外国を知るには、
その国に住んで暮らしている人と知合いになるのが一番で、
誰かと親しく付合うことによってしかその国を内側か・・

本当に人の心にとどくのは、
自分が自分だけの頭で考え、
感じ、
これが真実の声なのだとして発する、
そういう声だけである。

持つこと(to have)は君自身の本質とはなんの関係もない。
むしろ君が流行に敏感であればあるほど君は外の情報にふりま・・

ひとはその所与の運命を自分のものとして受け入れなければならず、
たとえそれがどんなものであれ、
それを最大限に生かしてゆく・・

いやなことを堪え忍んで裕福な暮らしをするより、
貧しくとも自由を愛する。

自分を全面的に出して文章を書くとは、
敵を作ることでもある。

世間ではともすれば、
金銀でも持ち物でも多く所有すればするほど人は幸福になると信じているようであるが、
これくらい間違った・・

不平家というのは、
最後までその自分の運命を受け入れられなかった人のことだ。

思想とは何よりもまず、
自分の頭でものを考え判断する力を持つ、
ということだ。

中野 孝次(なかの こうじ、1925年(大正14年)1月1日 - 2004年(平成16年)7月16日)は、日本の作家、ドイツ文学者、評論家。元國學院大學教授。主著に『清貧の思想』など。