単に混ぜ合わせるだけでなく結びつけることで別の新しいものになる。それが日本文化の良いところだと思うんです

私はまだその型を究めていないし、脱し切れてもいないんです。だからまだ「洟垂れ小僧」なんですね

見る度に発見が出てくるわけです。それが歌舞伎の面白さ

歌舞伎の血、というものでしょうか。父の跡を継承することに何の迷いもなかった

テントでの芝居をいつかやりたいという願望は消えなかった。それが5年前の平成中村座立ち上げの原点ですね。浅草の隅田公園に江戸時代の芝居小屋のような仮設劇場を設営して「法界坊（ほうかいぼう）」をかけましたが、それはやはり古典を続けてきたからこそ、お客様に喜んでいただける破り方ができたのですね

（若い役者に）夢や目標を持てるようにすることも大事です

新国立劇場で舞台芸術を上演するとなると、やはり国のフラッグシップ的な位置付けのコンテンツ、国の威信を懸けた作品でなければいけない使命があるような気がします。都立や県立も同様かもしれません

形を極め、型を破ることを続けてきたから今日がある。挑戦です

私は「家で守って役者は攻めろ」とよく言っています。守りとは攻めでもある。攻守両方なくてはなりません。流儀、家があって、かたちを守る。あとは個々の役者として、皆が攻めていく。そういう状況になれば、能楽界はもっともっと面白くなると思います

（50代は狂言師の人生にとってどういった段階なのですか）まさにスタートラインです。狂言師として幼いころから身に付けてきた「型」を、最高のレベルにまで磨き上げていく時期だと思っています

本当は洋食も好きなのです。朝は必ずアールグレイの紅茶にパン。本格的なインドカレーだって大好き。能楽堂を離れた食事選びにまで、私は“和の演技を求められます（笑）

男と女が好きになって、いろいろあってもいいじゃねえか。理にかなってるから“可倫だよ