茶器を割ったのではない。自分の器量の小ささを割ったのだ

天下は天下の人の天下にして、我一人の天下と思うべからず

人質は長くとっておくと、親子であっても親しみが薄れて効果がなくなる。恩愛に溺れて人質を捨てかねるものである

自ら活動して他を動かすは水なり

人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり

偉人の経歴を読書により知って憧れること、師や友から聞いたことに発憤すること、自分が逆境に陥ったときに勇猛心を起こすこと、感激することの四つが志を立てる大きな理由となる

敵が山と思えば海としかけ、海と思えば山としかけるのが兵法の道である

天に雲なく、風も止む。月、愛す可し

子供の教育係にする侍に対しては、まず主人がそれを心を込めてもてなし、位のつくようにしてやらねばならない。そうでなければ、その子供が教育係を安っぽくあしらって、それを侮る心が出てきて、ついには教育係をないがしろにして、その忠告を聞き入れず、したがって、振る舞いも改まらないことになるから、大事な問題である

自分の心を責め候ては、一つも立つ所なく

いくら厳しい規則を作って、家臣に強制しても、大将がわがままな振る舞いをしていたのでは、規則などあってなきがごとしである。人に規則を守らせるには、まず自身の言動を反省し、非があれば直ちに改める姿勢を強く持たねばならない

得意絶頂のときこそ隙ができることを知れ