経営手腕や勤勉さや先見性、あるいは狡猾さの報酬が財産だと考えれば、金持ちが金持ちであることも正当化できる。だが、「たま・・

すべてを自分自身のおかげだと思うとしたら、それ以上進歩はできない

斯（し）かれば外面に打いだして、行ふ所はあくまで純正純良なりといえども、その行ひを成すに先きだち幾多劣情の心の中に勃発（ぼっぱつ）することなからずやは。その劣情と道理の力と心のうちにて相闘（あいたたか）ひ、道理劣情に勝つに及びて、はじめて善行をなすを得るなり

赤坂、柳橋、新橋でも、料亭の女将で店を大きくするのはどんな奴かわかるか。仲居上がり、女中頭あがりだ。芸者や板場を立てて、見事に大きくする。ダメなのは芸者上がり

金銭は肥料のようなものであって、ばら蒔かなければ役に立たない。

繊細な感受性とは、ニュアンスへの鋭敏さともいえるだろう。日本語でいうなら陰翳(いんえい)への愛だ

重要なポイントを突くときは、如才なくやろうとか巧妙にやろうとか思ってはいけない。ポイントを一突きせよ

絵画が視覚を、音楽が聴覚を魅するように、料理は味覚を虜にする。

自分は愛されている、と思っている女はいつも魅力があるものだ。

愚者は不思議に思い、賢者は尋ねる

珍客も長居をすれば嫌がられる。

ふまれても　ふまれても　我はおきあがるなり　青空を見て微笑むなり　星は我に光をあたえ給うなり