恐怖はどのようなものであれ、直視しないことによってよりひどいものになっていく。考えをよそへそらそうと努力すれば、目をそむけようとしている幽霊の恐ろしさが一段と増してくる

恐怖はつねに人間の裡に何か正しくないことが生じた微候である。恐怖は、苦痛が肉体に対して果たすのと同様に、精神に対しても貴重な警告者の役目を演じるのである

国王の権利は、民衆の理性と愚昧のうえに基盤を持っている。でも、どちらかといえば、後者においてである

名声に打ち克つことのできる孤独者は滅多にいない。彼はほっと安堵の顔をあげた途端に打ちのめされる。

思考とは、行動の予行演習に他ならない

一切事象を非実在と見れば、見る者自身が非実在となる。活力がいかに旺盛で、本能がいかに絶対的なものであろうと。彼はついに生ける屍に似はじめるのである。このとき、本能はもはや贋の本能にすぎず、活力もまた贋の活力に過ぎない

自由はもちろん金で買えるものではない。だが、金のために売り払うことは出来る。

ある人の生き方が非合理だといって反対するのは手前勝手なでしゃばりではあるまいか。なぜなら、そのように言うことは、その人の信念確定の方法が自分のそれとは違う、ということを言っていることにすぎないからだ

温故知新（おんこちしん）＝故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る

人間は考えることが少なければ少ないほど余計にしゃべる

我々のうちに存在するものは全て同一である。生と死、醒と睡、若と老。

自分が何を得られるかじゃなく、人に何を与えられるか、まずそこから考えて欲しい。