私は100メートル走からハードル競技に転向しました。世界ジュニア陸上競技選手権大会に参加し、世界のトップレベルを肌で知ったことが一番のきっかけでした。「このまま100メートルで勝負を続けたら、日本では勝てても、世界でメダルに届く可能性はゼロに近い」そう痛感したのです。一方、ハードル競技なら世界との差は大きくない、という実感も得ました。だから私は、「世界で勝ってヒーローになる」という勝利条件を満たすには、ハードルに転向するのがいいと判断したのです。結果、世界陸上で2度も銅メダルを獲得できたのですから、理にかなった転身だったと思います