名言
棟梁が大工を使うには、
その技術の上中下の程度を知り、
あるいは床の間、
あるいは戸・障子、
あるいは敷居・鴨居、
天井以下、
それぞれの技量に応じて使い、
腕の劣るものには床板を張る横木を張らせ、
もっと悪いものには楔(くさび)を削らせるといったように、
よく人を見分けて使えば、
仕事もはかどり、
手際がよいものである。
はかどり、
手際がよいというところ、
何事も手抜きしないこと、
使いどころを知ること、
やる気の程度を知ること、
励ますこと、
限界を知ること、
これらの事どもは棟梁の心得である。
兵法の道理もこのようなものである
宮本武蔵
宮本武蔵
宮本 武蔵(みやもと むさし)は、江戸時代初期の剣術家、大名家に仕えた兵法家、芸術家。二刀を用いる二天一流兵法の開祖。京都の兵法家・吉岡一門との戦いや巌流島での佐々木小次郎との決闘が有名である。