何もかもが思うようにいかない

天の時　地の利　人の和

一生の間、欲心を思わず

心に望み起こらば、困窮したるときを思い出すべし

礼にて腰は折れず、敬語で筆は磨り減らぬ

自分が敵になり替わって考えよ。世の中を見ると、盗みなどをして家の中に立てこもったような者でも、敵は強いもののように思いこむものである。しかし、敵の身になって考えてみれば、世の中の人をみな相手として、逃げ込んでどうしようもない気持ちである。立てこもつたものはキジであり、討ち果たしにくる人はタカである。よくよく工夫すべきである

書物を読むばかりでは兵法の道に達することはできない。この書に書き付けたことを、自分自身のこととして、ただ書物を見るとか、習うとか思わず、物真似をするというのではなく、すなわち、自身の心の中から見出した道理とするよう、常にその身になって、よくよく工夫しなければならない

私はケチだから麦飯を食べているわけではない。いま天下は乱れに乱れ、領民も安らかな日は一日もない。そんななか私一人が暖衣飽食などできるものか。私が麦飯を食っているのも、少しでも節約して軍資金に回すためなのだ

四角な器にも円い器にも、水は器に応じてはいる

宮島は是（博打）にて立つと云ふ事なり、面白からぬ事なり

武士といえば、常に死ができている者と自惚れているようだが、そんなものは出家、女、百姓とて同様だ

十セントを大切にしないから、十セントで雇われてしまうのだ