神の罰は祈りてもまぬるべし。主君の罰は詫言して謝すべし。ただ臣下百姓にうとまれては必ず国を失う。ゆえに祈りても詫言してもその罰はまぬかれがたし。ゆえに神の罰、主君の罰より臣下万民の罰はもっとも恐れるべし

極楽も　地獄も先は　有明の　月の心に　懸かる雲なし

怒りにまかせ、怒気怒声を発すれば、あなたの徳望を失うことになる

勝ったものも、負けたものも、武士といふ階級は、大勢の者(農工商)に負けてしまふ。見苦しいことをせずと、武士の絶えぬうちに死んだ方がよからう。潔く戦はうではないか

人の一生は重い荷物を背負って長い道を行くようなものである。決して急いではならない

奉公人に対しては、誰彼れの差別をつけず、役に立つ者に対してはことさらねんごろにしてやるがよい

家康は愚か者だ。が、油断のならない愚か者だ

兵法は人を斬るとばかり思うは、僻事（ひがごと）なり。人を斬るにはあらず、悪を殺すなり

鳴かぬなら殺してしまえホトトギス

太刀を執るということは、何としても敵を切るということなのである。受けようと思い、張ろう、当たろう、粘ろう、触ろうと思うから、切ることができないのである。何事も切るための切っ掛けと考えることが肝要である。よくよく吟味しなければならない

どこへ逃げたって、日本全国は俺の庭だ。気にするな

わしだって軽くしたい。だが、わしがこうしていれば家臣も見習い、常に戦時の備えを怠らないであろう