名言大学

自分が可愛い ただ それだけのことで 生きていた それが 深い悲しみとなったとき ちがった世界が ひらけて来た

泥に酔った鮒が 新しい水に入れられて どれだけ泥を吐いても 泥が出て来るので 泥が自分だったと 呆れている

どこまでも この身の 痛まぬところで 他人に同情している  この不実さを 恥ずかしいとも思わず

やどかりが 自分の殻を 自分だと言ったら おかしいだろう 私は 自分の殻を 自分だと思っている

ジャガイモころころ 掘り起こされて 大小不同の ピッカピカの仏さまが 土のなかから おどりだされた 出来 不出来をいう・・

知らぬ間に 撮られた写真 気に入らないが そのままの自分が 写っている

なんにも わからないものが また わかったつもりで 行き詰まっていた

如来さまのくださる 問題は 答えを要求されたのでは なかった  問題から 逃げなければよかったのだ

たったのひと言が 時空を超えて この胸にひびくとき 人間に生まれて よかったとおもう

なるほどそうかと頷(うなず)ける このよろこびがあるので この世のいのち終わるまで 私は 聞かしてもらう

人間の迷いを 呼び覚ましてくださる仏教が 迷いの種となっている  この迷妄の深さよ

生きている このなんでもないことに 躓(つまず)かねば 幸せなんて わからないんだ

いろいろと 覚えたばかりに 愚者になれず 身うごきがとれません

毎日まいにちが 流転輪廻の うみこえ やまこえ それも 今生(こんじょう)かぎりの 迷いと思えば 懐かしさも ひとしお・・

なにかひと言いいたくなる この根性の根っこに 人に噛みつくまむしが 住みついていて ときどき 鎌首をもたげる

折れて見て 初めて見えた 鬼の角 折れた思いが また 角になり

楽になりたくて 仏法聞き始めたが 楽を求めぬのが 一番楽と 体でわかって来た

己れの地獄発見 そこから 仏法が始まる この地獄 深くして底なし ここから 真の人生が始まる

地獄とは 楽を求めて苦しむ世界 極楽とは 苦を転じて楽しむ世界  その どちらにもつけず 苦ぢゃ 楽ぢゃと 迷うている・・

世の中が 便利になって 一番困っているのが 実は 人間なんです

この足腰で 急がずあせらず どこまでゆけるか 倒れたところが目的地

死ぬことが 情けないのではない 空しく終わる人生が やりきれないのだ

帰る所があるので 待っていてくださるので 安心して 遊んでいられる

交差点に差しかかったら 信号が黄色にかわった ブレーキを踏みながら 「チクショウ」と言った あさましや 畜生は 仏法聴・・

不出来のままに 出来上がってゆくので 人生は面白い

食って 寝て 大きくなって 子を生んで 老いて 死んでゆく  あらゆる生きものが 平然とやっていることを 満足に果せな・・

魚買うた リンゴ買うた その金 自分の仲間の人間に 払ったが 魚に リンゴに 金払った人間は誰もいない

今朝もまた 目が覚めたを なんとも思わず 一日がはじまった あさましや 目が覚めたを 当たり前にして 何が喜べようか

ここに居て喜べず ずい分 よそを捜したが ここをはなれて 喜びは どこにもなかった

悲しみの深さが そのひとの深さだ

また しくじった 分かっている 知っているという思いが この耳に蓋をして 頑張っていた

枯草は 次のいのちのために 土に伏して その実を抱いている

自分というものに 光をあて お知らせいただく そのほかに 宗教というものが あろうか

老いて感じること それは 黙って枯れてゆく 草や木の偉大さである

平和とは なんだろうか 敵(かたき)と共に生きられる そんな 世界ではないのか

人生五十年が 七十年にのびたのは 仕上がるのに 手間ひまかかる 難物が ふえたからでは

苦のない人生など 無意味と 合点しながら 私は相変わらず 楽がしたくて ウロウロしている

当り前が拝める 当り前が 当り前でなかったと 当り前が拝めるとき どうにも始末のつかん わが身から ひまもらえる

愧(は)づかしくない生きかたなど 人間の生き方では ないと思う

福はうち 鬼はそと 待ってください 待ってください その二人は 絶対別れられないのです その豆 福だけを欲しがる この・・

このわが身 思い知らされるほかに 聞くということも 信ずるということも ないように思う

天気のよい日が 喜べるのは 雨や雪の日が あるからでした

浮かんでいるだけで あの浮き雲は 走り回っている私を 人間に帰らせる

昔はいつも 誰かと 自分をくらべて いじけたり のぼせたり 今も やっぱり それをやるが やったあとに それが見える

愧づかしい自分 愧づかしい自分を 見ている 自分ではない自分

とおい昔 死ぬほどに苦しんだ あのことが 私を ここまで