今日、私は自分の問題から抜け出した。いやむしろ、問題を自分の元から放り出したのだ。問題は私の外にあったのではない。私の中に、言ってみれば私の主観を原因とするものだったからだ

必勝の戦法は敵を包囲するにあり、そのためにはいかに兵力僅少でも、二手に分けなければならぬ

我がために悪しきことは、ひとのためにも悪しきぞ

平氏を亡ぼす者は平氏なり。鎌倉を亡ぼす者は鎌倉なり

智恵あるものは、己れ一人にて智恵を用ふるべからず、必ず仲間へも譲りて、誠信を尽すべし

隣国に強敵があるのは幸いである。なぜなら、こちらは油断、怠りなく励み、また、かりそめの仕置きにも心を遣うゆえに、政治も正しくなり家も整う。もし隣国に強敵がなかったら味方は武力のたしなみを薄く、上下ともに己を高く思って恥恐れる心を持たぬ為、段々弱くなるものである

やるべき事が明確であるからこそ、日夜、寝食忘れて没頭できる

真らしき嘘はつくとも、嘘らしき真を語るべからず

いかなる自然も芸術に劣らず。芸術の仕事は、すべて自然の物事を真似ることなり

敵だというのも自制心を忘れた怒りである！

はじめから主君に楯突こうと思っている者はいない。思い上がりと、恨みと、それから生じる欲心が謀反を起こさせるのだ。恨みのある心には悪事が寄り集まり、やがて主君の恩に背き不義を働き、父祖が積み上げた業績も棒に振って領地まで失ってしまう。これは足利将軍家の人々にもよくあったことだ。覚えておけ

負けると思えば負ける、勝つと思えば勝つ。逆になろうと、人には勝つと言い聞かすべし