旅の出発には、いつもどこから湧いてくるかわからぬ不安感が心のなかに生れ、私を苦しめた。いまも、またそうなのだ。闘志をかきたて全身をひきしめているつもりなのに、漠然とした不安がときおり心を横切る。そして、これをふり払うには、実際に行動を起こすほかないことを、私は知っている

いや、オレはなんとしてでもやらねばならないのだ。単独登攀はいつの場合にも危険なのはわかっている。それを承知の上でやっているのだから、自分で危険に直面もせず、他人にいわれただけで中止するとはまったくいい訳にもならない

人間はイメージできないものは絶対に実現できません

0から1を創るのは、難しい。1から2を作ることは、易しい

失敗を受け入れられるようになるには、何度も試練を経験して、「精神筋肉」を鍛えるしかない

笑顔だと最高の判断ができる

自分で危険に直面せず、他人に言われただけで中止するとはまったくいい訳にもならない

人生においてね、使っていいものって三つしかない。「愛と夢と忍耐」

単独の登山は、無謀にひとしいほど危険がつきまとっている。人の意見も、とうぜん重視しなければならないが、その意見にしたがってばかりいては何もできない。人にいわれてやめるのではなく、自分で実際に直面して肌で感じとり、それでできないと思ったらやめ、できると思ったらやるべきではないか

ヨットで海を渡ることの何が素敵かというと、自分を見つめる時間が長いことですね

山は他人のために登るものではないと思う。誰からも左右されない、自分の意志ひとつで行動できる単独行であれば、それが人のためでなく自分のためであればあるだけ、すべてが自分にかえってくる。喜びも、危険も

帰る場所は、やっぱり女房のもと