名言大学

感情化の問題というのは、
結局、
論理的展開のプロセス遮断です。

不確かで不徹底で非常に脆弱な自我を、
私たちはみんな抱えているわけですよ。
近代の中で、
その自我をきちんと作ってこられなか・・

どこかで不安定な何かを抱えていなかったらものを本気で描こうなんて思わない。
ぼくだって若い時はそうだった。

ポピュリズムとは、
民主主義の「感情化」です。

柳田国男は、
(中略)国民が個人としてでなく、
同調圧力に従って、
魚の群れのように考えなしで皆の行く方に投票してしまったこ・・

ディティールには意味が宿る細部と宿らない細部がある。

上手下手はともかく大抵の人々がきちんと基礎的なトレーニングを行えばそれなりに水泳やサッカーやゴルフをこなせるように、
小・・

言葉で丁寧に理解し合う「やり方」が不在なまま、
感情による共感がコミュニケーションに対し支配的になる。
そうやって、
人々が・・

(日本は)個人を作りえないまま民主主義のシステムを稼働させてしまったので、
それがうまく機能せず、
いわば、
宿題をサボった・・

民主主義の前提として、
個人が自分の考えを持ち、
そして他者とコミュニケーションをとりながら合意をしていく、
その最終局面と・・

世の中は基本的に面倒くさくない方に行きます。

批評というのは、
理性です。
それを根拠づけるのが内省です。

ネットの若い人たちの「批評」を見ていると、
格闘技でマウントをとるみたいなことをやる。
相手に優位なポジションをどうとるか・・

ぼくは、
いつも近代(の理想論)は努力目標だからって言います。
でも、
努力は止めちゃだめねって。

(インターネットの登場で)私たちはみんなメディアの発信者になってしまったのです。
そのことに無自覚なのが一番まずい。
かつ・・

脆弱(ぜいじゃく)な自我を無自覚に何かに重ねているところが、
私たちにはある。
そこに何かが触れるときに、
感情みたいなもの・・

大塚 英志(おおつか えいじ、1958年8月28日 - )は、日本の評論家、研究者、漫画原作者、小説家、編集者、元漫画家である。2012年から国際日本文化研究センター研究部教授であり、2006年から東京藝術大学大学院映像研究科兼任講師も務める。2006年から2014年まで神戸芸術工科大学教授及び特別教授、2014年から2016年までは東京大学大学院情報学環特任教授も務めた。妻は漫画家、小説家の白倉由美。2015年より研究誌『TOBIO Critiques』(太田出版)を私費で刊行している。