浮生(ふせい)夢の如(ごと)し。

一切事象を非実在と見れば、見る者自身が非実在となる。活力がいかに旺盛で、本能がいかに絶対的なものであろうと。彼はついに生ける屍に似はじめるのである。このとき、本能はもはや贋の本能にすぎず、活力もまた贋の活力に過ぎない

陽光のかなたにある私の高き志よ。手には届かなくても、それを見上げ、その美しさを目にし、それを信じ、それを追い求めようと・・

やったと思えばドジを踏む。それが人間の仕事です。朝に計画を立てても、昼にすることはへまばかり

事は他人を援助することによりて己自身を益(えき)す。

虚言のデパートは誇張だ。

過ちては改むるに憚（はばか）ることなかれ

適当に語るには多くの技巧を要するにしても、黙っているのにも、それ以上の技巧が必要である。

理性──それは神から与えられた、良く選ばれたものである。

数学における美を知覚すると、音楽、絵画その他の芸術を正当に理解するのとまったく同様の、完全に自己表現を遂げた、という満・・

対象そのものからは喜びをほとんど見いだせず、対比してやっと本当に喜びが見いだせる。私たちはそういうふうに出来ている

真実と自由は、虚偽と暴力のように堅く結び合っている。真実さのみが自由な世界を一つに結ぶ。真実さがなければ、自由な世界も消失する。自由と虚偽は互いに排斥し合う。自由な世界のみが平和になることができる。自由な世界は、虚偽を虚偽で打ち負かそうとする無駄な争いを捨てる。不真実はいずれも、全体主義への道をたどる一歩である