「浅草(あさくさ)の夜(よ)のにぎはひに まぎれ入(い)り まぎれ出(い)で来(き)しさびしき心」
石川啄木
「浅草(あさくさ)の夜(よ)のにぎはひに まぎれ入(い)り まぎれ出(い)で来(き)しさびしき心」
石川啄木
「敵として憎みし友と やや長く手をば握(にぎ)りき わかれといふに」
石川啄木
「やまひある獣(けもの)のごとき わがこころ ふるさとのこと聞けばおとなし」
石川啄木
「よく笑ふ若き男の 死にたらば すこしはこの世さびしくもなれ」
石川啄木
「いそがしき生活(くらし)のなかの 時折(ときおり)のこの物おもひ 誰(たれ)のためぞも」
石川啄木
「今日聞けば かの幸(さち)うすきやもめ人(びと) きたなき恋に身を入(い)るるてふ」
石川啄木
「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」
石川啄木
「寂寞(せきばく)を敵とし友とし 雪のなかに 長き一生を送る人もあり」
石川啄木
「死にたくてならぬ時あり はばかりに人目を避(さ)けて 怖(こは)き顔する」
石川啄木
「こみ合(あ)へる電車の隅(すみ)に ちぢこまる ゆふべゆふべの我のいとしさ」
石川啄木
「石をもて追はるるごとく ふるさとを出(い)でしかなしみ 消ゆる時なし」
石川啄木
「かの旅の夜汽車の窓に おもひたる 我がゆくすゑのかなしかりしかな」
石川啄木