「私は精神集注の只中に天才を求めようと思う。天才とは神秘そのものである。真正の人である。」
出典: 『青鞜』創刊号 発刊の辞「元始、女性は太陽であった――青鞜発刊に際して」(1911年)
「私は精神集注の只中に天才を求めようと思う。天才とは神秘そのものである。真正の人である。」
「元始、女性は実に太陽であった。真正の人であった。今、女性は月である。他によって生き、他の光によって輝く、病人のような蒼白い顔の月である。」
「自由解放とは何だろう。云うまでもなく潜める天才を、偉大なる潜在能力を十二分に発揮させることに外ならぬ。」
「ただ外界の圧迫や、拘束から脱せしめ、いわゆる高等教育を授け、広く一般の職業に就かせ、参政権をも与える。それが何で私ども女性の自由解放であろう。到底方便である。手段である。目的ではない。理想ではない。」
「よし、私は半途にして斃るとも、よし、私は破船の水夫として海底に沈むとも、なお麻痺せる双手を挙げて「女性よ、進め、進め。」と最後の息は叫ぶであろう。」
「私どもは日出ずる国の東の水晶の山の上に目映ゆる黄金の大円宮殿を営もうとするものだ。」
「最早女性は月ではない。その日、女性は矢張り元始の太陽である。真正の人である。」