「いったいアタシは何にそんなにも怖れをなしていたのか。別に何千万人もの前で醜態を晒すことにビビっていたわけではないのよ。そんな千載一遇だったかも知れないチャンス(ゴールデンのテレビ番組出演)を棒に振った真相はただ一つ、何千万人の前では平気でも、母にだけはその醜態を見られたくなかったのよ」
マツコ・デラックス
「いったいアタシは何にそんなにも怖れをなしていたのか。別に何千万人もの前で醜態を晒すことにビビっていたわけではないのよ。そんな千載一遇だったかも知れないチャンス(ゴールデンのテレビ番組出演)を棒に振った真相はただ一つ、何千万人の前では平気でも、母にだけはその醜態を見られたくなかったのよ」
マツコ・デラックス
「きっとアタシは、ただ我慢の利かない短絡的なオカマよ。本当なら、これは言っていいこと、悪いことって、頭のなかで整理してから言わなければならないことを、それをする能力が欠けてしまっているに過ぎないのよね。」
マツコ・デラックス
「目立ちたいとか、愛されたいとか、報われたいとか、アタシの救いはそんな簡単なものじゃない、なんて格好のいいことを言いたいのはやまやまだけれども、結局のところ、直接的に言ってしまえばそういうことなんだわ、きっと」
マツコ・デラックス
「アタシみたいに自分にも他人にも厳しくなりきれない分、生き易いのと、アンタみたいに自分にも他人にも厳しい分、生きづらいのであれば、アタシは後者でありたいと切望する。たとえそれで善良の民でなくなったとしても」
マツコ・デラックス
「慈悲の精神があるってのは、ある意味すごく偉そうなことよね。仏が俗世の人間たちを哀れむようなものなんだから、アンタに慈悲の精神があるって言われたアタシは、きっとどこかで哀れな人たちを見下しているのかも知れないわ」
マツコ・デラックス
「アタシはまだ、自分の本当の急所を知らないで生きている」
マツコ・デラックス
「アタシはいつでも、誰かを意識し、想定し、そして暴言を吐き続けている。それで、少しでも己への嫌悪、増悪を紛らわし、心の安定を図っているのだとしたら、とんだ開き直り人生よね」
マツコ・デラックス
「もしも今、ある程度のチンポに満たされ、ゲイとしての幸せに多少縁が出来たとしても、それでもきっと叫び続けるんでしょうね、アタシはこんなんじゃない、こんな人生じゃないって。アタシはいったい何をしたいんだろう、何が欲しいんだろう、何て思われたいんだろう、どこまで魂を売り続けるんだろう」
マツコ・デラックス
「自分の将来考えると恐ろしいんだけどね。こんな女装渡世、国がちゃんとしてくれているからどうにか生きてるようなもんで、混乱の世にホモやシングル女、ましてや女装なんて邪魔なだけだもの。20年後、もし国がめちゃくちゃになっていたら、隠れホモ化しているか、女装で新宿を徘徊しているか、自分もどうなっているかわからない」
マツコ・デラックス
「もしかしたら、アタシは母親にこそ真の理解者であって欲しいと願っているのかもしれない。けれども現実は、四十歳にして生まれた一人っ子がゲイで、女装癖で、さらにそれだけでは飽き足らず、人様の前でわざわざ「アタシはオカマよ!」って叫ぶようなことをしてるんだから、一方的に理解しろとは言えないわ」
マツコ・デラックス
「こんな風に、雑誌で偉そうなことぬかしたり、テレビに出ればデブで女装なキワモノっぷりを存分に突かれてるんだから、今更どの口が言うって話なんだけど、アタシはいまだに母親と、もちろん父親とも、自分がどんな人間なのかを話したことがないわ」
マツコ・デラックス
「でもね、でもよ。自分さえ信じちゃいない若い子が多いって言うけど、自分のこと信じるなんてのは、罵られ、知らんぷりされ、踏んづけられるような思いをし、それでもバカみたいに、勘違いでもいいから本当の自分とやらを見つけるために彷徨った挙げ句、その遥か先にほんの少し、うすぼんやりと見えてくるようなものじゃない」
マツコ・デラックス