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「僕はもう、南海ホークスの育ちですから、人気がないっていうことの虚しさが骨の髄までしみこんでいるわけです。両軍ベンチの選手の数の方が、スタンドのお客さんより多いといわれるくらい人気がなかった。実際数えてみたら、本当に選手の方が多かったこともあります。同じプロ野球なのに、巨人と南海でどこが違うんだ、南海の方がよっぽどいい野球をしていると思うんだけど、客が入らない。大阪の中心地の難波に球場があるのに、関西のファンはみんな阪神電車に乗って甲子園へ行ってしまう。とにかく、観客を増やすにはどうしたらいいかを常に考えていました」
野村克也

野村克也

「現役時代、僕がバッターボックスへ入ったときに、相手チームのベテランキャッチャーが話しかけてくるわけです。「おまえ、構え(打撃フォーム)変えたのか」とかね。何も変えてなかったのに指摘されて、えらく気になって「そうですか?」なんて答えている間に三振を取られたことがありました。バッティングの基本は集中力と積極性ですが、話しかけられて集中力が乱されました。逆にこれは使えると思って「ささやき戦術」を始めたのです」
野村克也

野村克也

「監督は広報担当も兼任しなきゃいかんと思っています。なぜかというと、プロ野球は人気商売だからです。今のファンは試合を見るだけでは満足しません。新聞を読んだり、テレビを観たりして、球団の裏側を覗きたがるわけだから、そういうものをファンに提供する義務が監督としてあると思います。マスコミとうまく付き合わなければプロ野球は成り立ちません。最近マスコミ嫌いで通している監督がいますが、あれはプロ意識が足りないと思います」
野村克也

野村克也