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「好きなことをやりたいが、周囲に心配をかけたくない。安定した仕事は捨てたくないがやりがいを求めたい。そうしたすべての要望を同時に満たす方法は、残念ながらこの世にはありません。この世のすべてはトレードオフなのですから、何かをとれば何かをあきらめざるを得ないのです。そして、それを十全に理解した人から順番に次の行動に移れるようになるのだと思います」

出口治明

「「効率」という言葉を重視する人は、オーソドックスなやり方だと何だかムダが多いような気がするのか、正攻法に背を向け、ともすればわざと奇をてらったような手段を選びがちです。でも、多くの場合それは、「策士策に溺れる」結果に終わることになります。堂々と正攻法でことにあたる。私の経験からいって、結局はこれに勝る解決法はないのです」

出口治明

「仕事でいちばん大切なことは、「最後までやり抜く」こと。「確実に結果を出す」ことだと言い換えてもよいでしょう。そして、「そのためには何をすればいいのか」を、とことん考えることがビジネスです。「要領よくやる」ことや、「ラクをする」ことを重視し過ぎると、その方法を探すうちに貴重な時間を失ってしまったり不十分な結果しか出せなったりするかもしれません。それでは本末転倒です」

出口治明

「「世の中の変化が激しいのだから、たびたび経営計画の変更を迫られるのも仕方がない」という意見もあるでしょうが、私はそれは違うと思います。半年や一年で変えざるを得ない経営計画は、認識の甘さの表れです。十分に「自分たちの立っているところ」を、正確に把握できているなら、進むべき大きな方向性は変わらないはずです。風の強さまではわからなくても、風の吹く向きはわかるはず、私はそう思っています」

出口治明

「一般的に、夢は語れてもそれをしっかりとした経営計画に落し込める人は、あまり多くないようです。しょっちゅう経営計画が変わったり、方向性がブレたりするのは、最初の経営計画=「やりたいこと」の詰めがきちんとできていないからでしょう。経営計画は日々の仕事の土台となるものですから、ここがぐらぐらしているとメンバーは不安になり、仕事に全力投球できなくなります。ブレるリーダーの下では、メンバーが最大限のパフォーマンスを発揮できない。それゆえ成果も上がらないのです」

出口治明

「私は自分の部下には「小さなことでもすぐにどうするかを決めて、早く行動を起こせ」と日頃から言っています。判断に迷った場合は「仮決め」でいいから、とにかく一旦結論を出す。決めてしまうことが重要なのです。後になって間違っていたことがわかれば、そこで修正を施せばいいのです。いちばんまずいのは、課題に対して、優柔不断な態度をとることです。宙ぶらりんの時間は何も生み出しません。仮にでも結論を決めてしまえば、それがよかったのか悪かったのかを、嫌でも考えるようになるので思考が深まります。また、一つの行動を起こせばそれに対して反応が起きる。そうしたらまたそこでベストだと思う行動をとる。それを繰り返すことで状況はよい方向に働いていくのです」

出口治明