「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」は、最初は事業だとも思っていなかったですから。広告の仕事をするなりゲームを作るなり、我慢してでも稼いで、そのおカネを入れれば回っていくだろうというくらいに考えていました。当初は「芸能人のレストラン」みたいな、中途半端なところがありました」
糸井重里
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「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」は、最初は事業だとも思っていなかったですから。広告の仕事をするなりゲームを作るなり、我慢してでも稼いで、そのおカネを入れれば回っていくだろうというくらいに考えていました。当初は「芸能人のレストラン」みたいな、中途半端なところがありました」
糸井重里
「「永久紙ぶくろ」という、ジッパーもなければ間仕切りもない、長方形のナイロン製の袋も、僕自身が欲しくて作ったものです。90年代の半ば、釣りばかりしていた時期があって、そのときに餌の袋だとか、いろんなゴミを放り込めるような袋があれば便利だと思った。商品としては、人に差し上げられるくらいの、ちょっとした袋に発展したのですが。ビニール傘に近い発想でした」
糸井重里
「こういう商品を作ってほしいとか、この商品をこう改良してほしいというご意見は、なるべく聞かないようにしています(笑)。もちろん、お客さんのご意見は聞きますが、モニターとして意識しすぎると、「あぶはち取らず」になってしまう。だから、意識しすぎないようにしています。アンケートも当てにしすぎるといけません。どうしても「考えるために考えた」アイデアが入りますから」
糸井重里
「もともと商品開発に自信はありました。同時に、1ヵ月に1個、新商品を出せと言われたら絶対できない自信もある(笑)。でも、それでいいと思うんです。商品開発のプロじゃないから構わない」
糸井重里
「商品に関する読者の方からの要望は、全面的には聞かなくても「これ面白いので見てみてください」といった提案はよく聞いているんです。ある本が面白いと聞けば、すぐに買って読む。「みんなにこの本を読んでほしい」と思ったときや、「この人を知ってほしい」と思えば、「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」で紹介します。商品もそう。よそのものを売るのに全力になる会社って、あまりないんじゃないかな。でも僕らはいいなって思ったら、おカネになろうがなるまいが一所懸命手伝う。そうやっていると、やがて面白いことが生まれるんじゃないかと思っているから」
糸井重里
「ニュースは熱を帯びるでしょう。でも熱を中心に動機を集めると危ない。すぐ冷えますからね。「熱」と「冷」の間に「温」があって、ほとんどの人は「温」のゾーンにいる。「温」の状態が快適だから人はそこにいたい。「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」も、その「温」でいきたいと思っています」
糸井重里
「他の会社さんから提案が来たら、お会いするようにはしています。ただ、「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」には「約束3原則」というのがありまして、それを基に動くようにしています。(1)できるだけ約束をする、(2)できる約束だけをして、守る、(3)守れなかったら全力で謝る、です。これにおまけとして、「頼まれたことは、こちらからお願いしてでもしたいことかどうか、1日置いて考える」がつきます。ですから、企業からのお誘いも、こちらがお願いしてでもぜひやりたいことかどうか、よく考えて返事をします」
糸井重里
「プロジェクトは会社が用意するのではなく、社員が自立的に手をあげてやります。決め事になると何でも楽なんですよね。しかし、楽をすると頭が休んでしまう。頭が休むとアイデアは生まれません。さらに、アイデアがないと周りを巻き込めないから、やる仕事がなくなります」
糸井重里
「週に1回1時間ほど、「こういうことを考えているから知っておいてほしい」ということを話します。彼ら(社員)が僕と話をする機会はしょっちゅうあるので。その場で意見を言えというリーダーもいますよね。でも、そういうのは得意じゃないんです。すべてをわかっていない状態で、今聞いた話に反応できるほうがおかしいと思っているので」
糸井重里
「僕の理想は、国でいえばブータンのような会社なんです。小さくても、国民総幸福量という独自のコンセプトを打ち出して、存在感を示している。「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」も同じで、売上や成長率はちっぽけでも、多くの人にいい影響を与えることができたら、と考えているんです」
糸井重里
「僕がいつもしている「「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」ハラマキ」も、僕自身の強い動機から生まれたものです。11年前に販売を始めたのですが、今では、ほぼ日の主力商品にまで成長しました。今日も着けています。ほら。ある友達が「だまされたと思ってしてみて」とくれた腹巻きがきっかけでした。僕はお腹を壊しがちなところがあったんですが、着けてみたら本当に調子がいい。だけど、らくだ色の冴えない感じですから、ボロボロになっても、新しい物を買う気にならなかったんです。だったら、格好悪くない腹巻をつくればいいと」
糸井重里
「いま世間で「ラジオ体操をしよう」というメッセージの本が40万部を超える人気になっています。ラジオ体操はいいに決まっている。だけど、なぜしないのか。腹巻きと同じで、「格好悪かつた」からです。だったら、格好悪くないものを作ればいい」
糸井重里