「そしてその気魄(きはく)が宇宙に充ちみちた 驚いている僕の魂はいきなり「歩け」という声につらぬかれた」
高村光太郎の他の名言
「同属を喜ぶ人間の性に僕はふるえ立つ 声をあげて祝福を伝える そしてあの永遠の地平線を前にして胸のすくほど深い呼吸をするのだ」
「しかし四方は気味の悪いほど静かだ 恐ろしい世界の果てへ行ってしまうのかと思うときもある 寂しさはつんぼのように苦しいものだ 僕はその時また父にいのる 父はその風景の間にわずかながら勇ましく同じ方へ歩いてゆく人間を僕に見せてくれる」
「僕の前には広漠(こうばく)とした岩疊(いわだたみ)な一面の風景がひろがっている その間に花が咲き水が流れている 石があり絶壁(ぜっぺき)がある それがみないきいきとしている 僕はただあの不思議な自憑(じひょう)の督促のままに歩いてゆく」
「僕は心を集めて父の胸にふれた すると僕の足はひとりでに動き出した 不思議に僕はある自憑(じひょう)の境を得た 僕はどう行こうとも思わない どの道をとろうとも思わない」
「僕ははじめ一歩も歩けない事を経験した かなり長い間冷たい油の汗を流しながら一つところに立ちつくして居た」
「僕の肩は重くなった そして僕はもうたよる手が無くなった 無意識にたよっていた手が無くなった ただこの宇宙に充ちている父を信じて自分の全身をなげうつのだ」
「僕は武者ぶるいをした 僕は子供の使命を全身に感じた 子供の使命!」
「丁度そのとき事態は一変した にわかに眼前にあるものは光を放射し 空も地面も沸く(わく)様に動き出した そのまに自然は微笑をのこして僕の手から永遠の地平線へ姿をかくした」
「子供になり切ったありがたさを僕はしみじみと思った どんな時にも自然の手を離さなかった僕は とうとう自分をつかまえたのだ」
「あのやくざに見えた道の中から 生命(いのち)の意味をはっきりと見せてくれたのは自然だ 僕をひき廻(まわ)しては目をはじきもう此処(ここ)と思うところで さめよ、さめよと叫んだのは自然だ これこそ厳格な父の愛だ」
関連する名言
「私は誰とも争わなかった。争うに値する者などいなかったから。自然を愛し、自然の次に芸術を愛した。人生の火にかざして両手を温めた。その火は今、衰えてゆく。私は旅立つ用意ができている。」
— ウォルター・サヴェージ・ランドー
「死が私の上に立ち、耳元で何かをささやく。その奇妙な言葉について私に分かるのは、そこに恐れの言葉など一言もない、ということだけだ。」
— ウォルター・サヴェージ・ランドー
「滅びたイリオンを越えてヘレネは生き、アルケスティスは黄泉の国から立ち上がる。彼女たちを呼び戻すのは詩であり、死すべき乙女たちに不滅の若さを与えるのも詩である。」
— ウォルター・サヴェージ・ランドー
「名声の門と墓の門は、同じ楣(まぐさ)の下に並んで立っている。」
— ウォルター・サヴェージ・ランドー
「一枚、また一枚と葉が落ち、一輪、また一輪と花が散る。寒い時節に散るものも、暖かい時節に散るものもある。ひとしく咲き、ひとしく散り、それらを育てた大地がすべてを迎え入れる。大地の賢い子である私たちは、命が尽きたとき、その懐に身を沈めることにもっと満足してよいのではないか。」
— ウォルター・サヴェージ・ランドー
「死は姿こそ見えないが、すぐそばにいて、私の八十歳を惜しんでいる。私はこの最後の歳月をそっくり彼にくれてやってもいい、五十年前に過ぎ去ったあの一年と引き換えに。」
— ウォルター・サヴェージ・ランドー
「批評家ぶった口がやかましいこの世でささやかれるあらゆる「きまり文句」のなかで、偽善者のそれが最悪かもしれないが、いちばん苦痛なのは批評のきまり文句だ。」
— ローレンス・スターン
「時はあまりに速く過ぎ去る。私が一字を記すたびに、人生がどれほどの速さでペンのあとを追ってくるかを思い知らされる。」
— ローレンス・スターン
「脱線は、まぎれもなく陽光だ。脱線こそ読書の命であり魂である。」
— ローレンス・スターン
「人間の身体と精神は、上着とその裏地のようなものだ。一方をしわくちゃにすれば、もう一方もしわくちゃになる。」
— ローレンス・スターン