人が世を渡るにも一生の内には、渡(川の難所)を越すということが多いことであろう。船路にあっても、その「渡」の場所を知り、舟の規模や性能を知り、日の善し悪し(吉凶)をよく知って、友舟(ともぶね)は出さなくてもその時々の状況に応じて、あるいは横風を利用し、あるいは追い風を受け、もし風が変わっても二、三里であれば櫓(ろ)や櫂(かい)を漕いで港に着くつもりで、舟を乗りこなして「渡」を越すのである。その旨趣を理解して、人の世を渡るにも、全力をあげて困難を乗り越えようという意志が必要である

宮本武蔵

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