「かつて、哲学者がものを書かずに思索にふけっていて軽蔑を受けることはなかった。ひとが有効性の前にひれ伏してこのかた、作品が俗人の絶対となった。作品を製産しない人々は「落伍者」とみなされている。しかし、この「落伍者」が前の時代には賢者なのであった」
シオランの他の名言
「確かに私は人間を嫌悪しているが同じような気安さで人間存在を嫌悪しているとは言い切れない。なぜかというと、この存在という語には、何はともあれある充実した、謎めいた、魅惑的なものがあり、その点、人間という観念とはまるで違っているからである」
「自分の辞書から私は言葉を一つまた一つと抹殺していった。大虐殺の済んだあと、たった一語、災禍を免れた言葉があり、それが孤独というのであった。満足して目を覚ました」
「何か侮辱を受ける度、仕返しの衝動を一切遠ざけてしまうために、自分が墓穴にしんと納まっているところを想像する。たちまちにして私の心は和んだものである」
「素朴さ、楽天主義、寛大さ、そういったものは園芸家や純粋科学の専門家、探検家などには見られるが、政治家や歴史家、坊主には決して見られないものだ。前者は同類なしで済むけれど、後者は同類たちをもって彼らの活動、研究の対象とする。人は人間の傍でのみ気難しくなる」
「今日まで私がなんとか持ち堪えてきたのは、もはやこれまでかという失意の底まで墜ちるたびに、もっと苛烈な新しい失意が連続してきたからである。もし、私が地獄に墜ちでもしたら、地獄の支配圏がさらに数を増すよう希うだろう。新しい、前のよりはずっと内容に富んだ苦難を当てにできるからである」
「人間は身体などを引きずらなくてもよかったはずだ。我の重荷だけで充分のはずだった」
「私たちは二人とも、何も喋ることがなかった。そして私は自分が何か無意味な言葉を並べ立てているあいだ、地球が空間の底へ沈んでいき、目眩を起すほどの速さで、私もまた地球と共に墜落してゆくような気がした」
「自分の病弱や不具に、私達の存在は腐蝕される。そこから生ずる空虚を充たすのは、意識の現存だ。いや、冗談ではない、この空虚こそが意識であるのだ」
「かつてゴーゴリは甦生を得ようという望みを抱いてナザレに赴き、その地でロシアのとある駐車場でのように退屈したという。自分の内部にしか存在しないものを、外部に求めようとすれば私たちは皆そういう羽目に陥るほかはない」
「作品は死ぬ。断章は、かつて生きたことがない以上、死ぬこともありえない」
関連する名言
「芸術は知覚の枠組みを変容させる力を持つ」
— ジル・ドゥルーズ
「苦しみは思考が作り出す。今に在れば苦しみは消える」
— エックハルト・トール
「本当の学問というものは、血となって身体中を循環し、人体・人格をつくる。したがって、それを怠れば自ら面相・言語も卑しくなってくる。それが本当の学問であり、東洋哲学の醍醐味もまた、そういうところにあるわけであります」
— 安岡正篤
「人間はいつか死んじゃうんだよ、なんて言ってるのは哲学者か教育者だ」
— 荒川修作
「教育の一環として、社員には「経営幹部を目指すのであれば、まずは歴史と哲学の本を読め」と言っています。賢い人や愚かな人、軍師から大将まで、歴史というのは人物の巣窟です。歴史の本を読めば、世の中には色々な人がいるということが、よく分かります」
— 澤田秀雄
「諸君は私から哲学を学ぶのではない。哲学することを学ぶのだ。」
— カント
「無限こそ、人間の精神を魅了する唯一の概念である」
— ホルヘ・ルイス・ボルヘス
「砂の中に閉じ込められた者は、砂の論理で考え始める」
— 安部公房
「身体の声を聴け。知性は身体から生まれる」
— 内田樹
「真に重大な哲学上の問題はひとつしかない。自殺ということだ。人生が生きるに値するか否かを判断する、これが哲学の根本問題に答えることなのである」
— アルベール・カミュ