名言大学

自分に害意がないからといって、
誰でも彼でも信用してはいけない。
鹿はいつも心やさしいが、
牙を持つ野獣は餌と見る。

サキャ・パンディタ

ずるい人は言葉で騙(だま)すので、
正直者は(相手の言葉を)よく吟味する必要がある。
騙された後で、
私は正直者だと自讃して・・

サキャ・パンディタ

卑怯者は敵を退治することを口にし、
遠くに目にすれば叫ぶ。
しかし対面すると手を合わせて命乞いし、
家に帰ると自慢する。

知識を持った人を馬鹿にすると、
馬鹿にした人自身に罰が当たる。
火を下に向けて持とうものなら 下に向けた人の手を焼くように。

サキャ・パンディタ

努力をやめてしまった者は、
この世でもあの世でも何もできない。

忠告は敵を作る。

サキャ・パンディタ

いつも家来をののしれば、
主人は必ずだめになる。

サキャ・パンディタ

慈しみが過ぎると、
憎しみのもとになる。
世間の争い事の多くは、
親密さから生じる。

サキャ・パンディタ

敵をだますことなく、
絶えず援助すれば、
敵もだますことなく折れてくる。
本当の偉大さである。

サキャ・パンディタ

人を観察せずに信用したり任せてはならない。
不用心から問題が生じる。

サキャ・パンディタ

努力して自分の利益を達成したかったら、
まず他人のためにすべきだ。
自分の利益だけを心掛けると、
自分の利益は達成されないも・・

ある人のためになることでも、
他の人には害になる。
月が出れば睡蓮(すいれん)は、
開くけれども蓮(はす)は閉じる。

サキャ・パンディタ

良馬は走れば分かる。
金銀は溶かせば分かる。
象は戦場に出れば分かる。
賢者は格言を書けば分かる。

サキャ・パンディタ

偉大な人は、
敵よりも身内に害されることが多い。
体内の虫の他に、
ライオンをどんな生き物が食べようか。

サキャ・パンディタ

一つのことをする時には、
不都合と利点の両者を考える。
両者対等ならやめるべきで、
不都合が多ければ言うまでもない。

サキャ・パンディタ

賢者でも自分の欠点を欠点と理解するのは難しい。
多くの人にそう指摘されて、
欠点だと認識する。

害することができる者は、
益することもできる。
処刑できる王は、
善政もできる。

サキャ・パンディタ

努力なしには、
いい畑にも作物は実らない。

心にねたみを持つ愚者は、
害を及ぼす前に態度に表す。
愚かな犬は敵を見て、
噛み付く前に吠える。

サキャ・パンディタ

賢者はいかに窮しても、
愚者の道は歩まない。
ツバメはいかに喉が渇こうとも、
地面に落ちた水は飲まない。

サキャ・パンディタ

知恵のある者は小さなことでも、
常に相談して行う。

サキャ・パンディタ

ほとんどの悪人は自分の過失を他人になすりつける。
カラスは汚いものを食べた嘴(くちばし)を、
きれいな地面でせっせと拭く。

善と悪とは誰にでも分かる。
混ざった時に区別できるのが賢者である。

サキャ・パンディタ

あらゆる状況を考慮せず敵に襲いかかるのは、
愚者のしるしである。
灯火の炎に立ち向かう蛾は、
はたして英雄だろうか。

完成できないことは、
いい行いでも始めるべきではない。
腹の中で消化できない食べ物は、
美味しくても誰が食べるか。

サキャ・パンディタ

愚者は口数が少なければよく、
王は隠れていたらよく、
手品はたまに見るのがよい。
宝石は稀だから高価である。

サキャ・パンディタ

賢者は自分で観察するが、
愚者は名声に従う。
老犬が吠えると、
他の犬は理由もなく動く。

サキャ・パンディタ

自分の力が整わないその間は敵を敬い、
力が具(そな)わったら好きにせよ。

サキャ・パンディタ

貴人はたとえ不幸に見舞われようとも、
行いはことのほか高潔である。
火はいくら下に向けても、
炎は上に燃え上がる。

知識があっても、
性格の悪い者は捨てる。
毒蛇の頭に宝石があっても、
賢者は蛇を懐に抱くだろうか。

サキャ・パンディタ

功徳の少ない者は自慢するが、
賢者は温和である。
渓流はたえず音をたてるが、
大海は騒がしくはない。

サキャ・パンディタ

立派な人は喧嘩になっても(相手の)ためになり、
劣った人は(他人に)親切にしても害がある。
神々は怒っても衆生を守り、
閻魔・・

サキャ・パンディタ

絶えず人のことを思わない者は、
畜生と同じである。
飲み食いだけなら畜生でもできる。

サキャ・パンディタ

優れた人は自分の欠点を見、
劣った人は他人の欠点を探す。

サキャ・パンディタ

功徳は驕りによりだめになり、
慎みは欲によってだめになる。

サキャ・パンディタ

時期に適わない話は、
何を言っても馬鹿にされ、
語れば語るほど、
気が狂ったと見なされはしないだろうか。

サキャ・パンディタ

自分が好まないことを他人に絶対してはならない。
他人に少しでもそうされたら、
自分がどう思うか考えろ。

サキャ・パンディタ

法と不法を説く賢者は非常に多いけれど、
知って実践する人は、
世の中にはきわめて少ない。

サキャ・パンディタ

自分でよく分かっていても、
事はすべて相談してする。
相談を好まないのは、
後悔を高く買うことになる。

絶えず人に頼る者は、
いつか必ず駄目になる。
カラスに運んでもらった亀は地に落ちた、
というのはよく知られた話だ。

サキャ・パンディタ

人に功徳があるのかないのかを、
見極める知恵を持った者が賢者である。
埃(ほこり)と混じった砂鉄を、
磁石は吸い付けることが・・

サキャ・パンディタ

功徳ある人のところには、
集めなくても人は集まってくる。
香しい花は遠くにあっても、
蜂が雲のように集まってくる。

サキャ・パンディタ

分相応に大人しすぎると、
誰からもこき使われる。
木綿は敷物にするけれど、
誰が枝を敷物にしようか。

サキャ・パンディタ

お前の仕事は終わったか、
と閻魔は待っていてはくれないから、
すべきことがあったら、
今日こそ励むべきだ。

知恵のない者は少しの勝利で満足し、
負けたとなると味方を恨む。
話し合いに集まれば喧嘩をし、
密談は漏らしてしまう。

賢者は学ぶ時に苦労する。
安逸(あんいつ)にいてどうして賢者になれようか。
小さな安楽に執着するものは、
大きな安楽が得られ・・

怠慢で努力をしない人は、
力があってもだめになる。
象は力があるけれど、
小さな象使いの奴隷である。

自分が好きなことを人にもしてあげるなら、
人も自分に好きなことを同じように返してくれる。

サキャ・パンディタ

与えたものは取り戻さず、
劣った者の悪口を受け止め、
小さな恩も忘れない。
それが偉大な人のしるしである。

サキャ・パンディタ

劣った者は立派な人を馬鹿にするけれど、
立派な人はそうはしない(=劣った人を馬鹿にしない)。
ライオンはキツネの群れを守る・・

サキャ・パンディタ

サキャ・パンディタ・クンガ・ギェンツェン(チベット文字:、Sa skya paita kun dga' rgyal mtshan; 漢字表記: 薩斯迦班弥怛功嘉監蔵、1182年 - 1251年)は、チベット仏教サキャ派(赤帽派)の五先師。