名言大学

やるだけのことはやって、
後のことは心の中で、
そっと心配しておれば良いではないか。
どうせなるようにしかならないよ

俺など本来、
人(生まれ)が悪いから、
ちゃんと世間の相場を踏んでいる。
上がった相場はいつか下がるときがあるし、
下がった相場もいつか上がるときがあるものさ。
その間、......

機先を制するというが、
機先に遅れる後の先というものがある。
相撲取りを見てもただちにわかる

時勢の代わりというものは妙なもので、
人物の値打ちががらりと違ってくるよ

急いでも仕方がない。
寝ころんで待つのが第一だ

大事をなすには寿命が長くなくてはいけないよ

生死を度外視する決心が固まれば、
目前の勢いをとらえることができる。
難局に必要なことはこの決心だけだ

人間、
数ある中には、
天の教えを受ける勘を備えている者がある

自分の価値は自分で決めることさ。
辛くて貧乏でも自分で自分を殺すことだけはしちゃいけねぇよ

学者になる学問は容易なるも、
無学になる学問は困難なり

世の中に無神経ほど強いものはない

世人は、
首を回すことは知っている。
回して周囲に何があるか、
時勢はどうかを見分けることはできる。
だが、
もう少し首を上にのばし、......

人の一生には、
炎の時と灰の時があり、
灰の時は何をやっても上手くいかない。
そんなときには何もやらぬのが一番いい。
ところが小心者に限って何かをやらかして失敗する

あれのこれのと心配ばかりしていては、
自然と気が餓え神(心)が疲れて、
とても電光石火に起こりきたる事物の応接はできない

その人がどれだけの人かは、
人生に日が当たってない時にどのように過ごしているかで図れる。
日が当たっている時は、
何をやってもうまくいく

もし成功しなければ、
成功するところまで働き続けて、
決して間断があってはいけない。
世の中の人は、
たいてい事業の成功するまでに、
はや根気が尽きて疲れてしまうから大事ができないのだ

人には余裕というものが無くては、
とても大事はできないよ

生業に貴賤はないけど、
生き方に貴賤があるねえ

事を成し遂げる者は愚直でなければならぬ。
才走ってはうまくいかない

人はみな、
さまざまに長ずるところ、
信ずるところを行えばよいのさ。
社会は大きいからあらゆるものを包容して毫(ごう)も不都合はない

行いは己のもの。
批判は他人のもの。
知ったことではない

島国の人間は、
どこも同じことで、
とにかくその日のことよりほかは目につかなくって、
五年十年さきはまるで暗やみ同様だ。
それもひっきょう、
度量が狭くって、......

外国へ行く者が、
よく事情を知らぬから知らぬからと言うが、
知って行こうというのが良くない。
何も用意しないでフイと行って、
不用意に見て来なければならぬ

功名をなそうという者には、
とても功名はできない。
戦いに勝とうという者には、
とても勝ち戦はできない。
何ごとをするにも、
無我の境に入らなければいけないよ

何でも大胆にかからねばならぬ。
難しかろうが、
易しかろうが、
そんな事は考えずに、
いわゆる無我の境に入って断行するに限る

人間の精根には限りがあるから、
あまり多く読書や学問に力を用いると、
いきおい実務の方にはうとくなるはずだ

世に処するには、
どんな難事に出会っても臆病ではいけない。
「さあ、
なにほどでも来い。
おれの身体がねじれるならばねじってみろ」という料簡で事をさばいてゆくときは、
難時が到来すればするほどおもしろ味がついてきて、......

西郷は実に漠然たる男だった。
この難局を俺の肩に投げかけておいて行ってしまった。
「どうかよろしくお頼み申します。
後の処理は勝さんが何とかなさるだろう」と言って、
江戸を去ってしまった。
この漠然たる「だろう」には俺も閉口した。......

今年破れた所を丈夫に直すと、
この次はその向ふが破れるものだよ

外交の極意は、
誠心誠意にある。
ごまかしなどをやると、
かえって、
こちらの弱点を見抜かれるものだよ

坂本龍馬が、
かつて俺に「先生はしばしば西郷の人物を賞せられるから、
拙者も行って会ってくるにより添書(紹介状)をくれ」と言ったからさっそく書いてやったが、
その後、
坂本が薩摩から帰ってきて言うには「なるほど西郷というやつは、
わからぬやつだ。......

拡張するにも、
みんな根柢がなければダメだよ

天下の大勢を達観し、
事局の大体を明察して、
万事その機先を制するのが政治の本体だ

藤田東湖は、
俺は大嫌いだ。
あれは多少学問もあり、
議論も強く、
また剣術も達者で、
ひとかど役に立ちそうな男だったが、......

人心の理といふものは、
古今同じだからナ。
たゞその趣が違つて見えるだけだもの

敵は多ければ多いほど面白い

そやつが後先のことを考えてみているうちに、
二・三百年も前に、
ちょうど自分の意見と同じ意見を持っていた人を見出すのだ。
そこでそやつが驚いて、
なるほど偉い人間がいたな。
二・三百年も前に、......

国といふものは、
独立して、
何か卓絶したものがなければならぬ。
いくら西洋々々といつても、
善い事は採り、
その外に何かなければならぬ

大きな人物というものは、
そんなに早く現れるものではないよ。
通例は百年の後だ。
いま一層大きい人物になると、
200年か300年の後だ。
それも現れると言ったところで、......

百年の後に、
知己を待つのだ。
なにが、
わかるものか。
昔から、
大功の有つた人は、......

俺もやっとのことで虎の口を逃れたが、
岡田の早業には感心したよ。
後日俺は岡田に向かって「君は人を殺すことをたしなんではいけない。
先日のような挙動は改めたがよかろう」と忠告したら、
「先生、
それでもあのとき、......

ナニ、
忠義の士といふものがあつて、
国をつぶすのだ。
己のやふな、
大不忠、
大不義のものがなければならぬ

彰義隊の戦争の日だったが、
官軍200人ばかり出て、
俺の家を取り囲んで、
武器などはいっさい奪い去ってしまった。
しかし、
このとき俺が幸いに他行(外出)していたために、......

こんどはどうもいけないかもしれんぞ

私はすでに門閥階級というものが、
大いに国家進運を妨害するということを悟り得たから、
その弊害を打破してやろうと思ったが、
いかんせん、
幾百年来の習慣はまったく親譲りの格式に甘んじて、
上をかさに被るというありさまだから、......

胸が苦しいからブランデーをもってこい

俺もこの男の知遇にはほとほと感激して、
いつかはそれに報いるだけのことはしようと思っていたのに、
惜しいことに俺が長崎にいる間に死んでしまった。
こんな残念なことは生まれてからまだなかったよ

コレデオシマイ

外国というものを、
ドシドシ若手の連中に目撃させねばいかぬとと思ったから、
大いに遊学生を奨励したが、
その結果として榎本(武揚)などが、
いよいよオランダに渡航することになった。
これから講武所師範役となり、......

これだけと限ってしまふと、
それより大きい事があった時、
仕方が無いから。
どうか、
限らないやうに

勝 海舟(かつ かいしゅう、文政6年1月30日〈1823年3月12日〉- 明治32年〈1899年〉1月19日)は、日本の武士(幕臣)、政治家。位階は正二位、勲等は勲一等、爵位は伯爵。初代海軍卿。

山岡鉄舟、高橋泥舟とともに幕末の三舟と呼ばれる。

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