名言大学

できるだけ早くコーチとしての信頼を勝ち取るには、
小さな大会でもいいから、
きちんとその選手に結果を出させてあげるのが一番です

オリンピックでメダルを争うようなレベルになると、
自分で考えて行動できるような選手でないと、
伸びていきません

緩やかな坂道をあがっているうちは、
コーチの言う通りでもいいのですが、
徐々に坂は急になります

教えすぎ=オーバーコーチングになると、
選手が指示待ちになって、
自分で考えなくなってしまいます

今では自分が言いたいことがあってもぐっとこらえ、
まずは選手に質問するようにしています。
そうして選手自身が泳ぎを反省し、
言語化するのを待つ。
自分の考えを伝えるのはそれからです

初期の大きな失敗から、
私は「待つこと」の大切さを教わりました

選手に納得してもらうには、
自分の気持ちに対して嘘をつかないことです。
コーチの嘘を選手はすぐに見抜きます。
そうしたら信頼関係なんて築けません

勇気をもって、
ゆっくりいけ

昨今は「褒めるバブル」なので、
注意しないといけないなと思っているんです。
あまり褒めすぎると効き目がなくなりますから

レースが終わって選手が帰ってきたとき、
まずは自分が言いたいことを我慢するのがコーチの仕事です

まずは相手の気持ちになって、
どういう言い方をされたら理解しやすいか、
受け入れやすいかをシミュレーションすることが大切です。
それには選手の性格や考え方をよく知っておかなければなりません

改善点はタイミングを見計らって伝えることも重要です。
たとえば、
試合で思うような結果が残せなかったときは、
どこが修正すべき課題かを伝える絶好のチャンスだといえます

問題の真因を探って、
その一点を集中的に改善していくしかありません

日本記録を出した選手には、
世界記録がある。
アジア大会で世界記録を出したら、
世界選手権の記録じゃなければ世界からは認められないぞという具合にです

「足が痛むので足の病気かと思っていたら、
実は内臓疾患だった」なんてことがありますよね。
それと同じで、
「なぜそういう泳ぎ方になってしまうのか」という本質的な原因を発見できずに、
目に見える表面的な問題だけを直そうとしても上手くいきません

まず褒めておいて、
「だけどこのままでは、
伸びはここまで。
さらに上のレベルに行くには、
ここをこう改善しよう」という言い方をします

選手に伝える改善のワンポイントを選ぶ際には、
「問題の根本的な原因は何か」ということをよく考えます

選手はこれでいいと思っているところに、
「ここが悪いから直せ」と言われたら、
なかなか素直に聞く気になれないというのは人情です

素人のような疑問を大切にし、
いつまでも冒険し続けたい。
世界には私より多くのメダリストを育てたコーチだっているのですから

試合でいい結果が出たときは改善点を伝えるのは難しい

基本的な理論を大切にしながら、
新たなチャレンジを続けてきました。
しかし、
それも成果が出るといつしか一般的になってしまうものです

練習では、
選手の泳ぎ方の悪い部分を修正するというのがコーチの大事な役目です。
この場合、
ある程度時間をかけて話すこともありますが、
私はなるべく「ワンポイントで伝える」ようにしています。
というのも、......

変化を恐れないことが日本人の強さのひとつです

なんだかんだいっても、
「あのコーチの言うとおりにやったら記録が短縮できた」という事実が積み重なれば、
次も耳を傾けてみようという気になるじゃないですか

年齢を重ねると、
自分でも気づかないうちに理論に頼ってしまっていることがあります。
これからもチャレンジを続けるために、
自らの環境を変えようと決めました

ティーチングの三つの基礎とは「挨拶をする、
休まない、
自分でがんばる」こと

僕は中学3年生の康介を、
3年後にはオリンピック選手にしなければいけない。
そういう生意気なところもあった

みんな知りたいんですよ。
何で金(メダル)が取れたのか、
何で失敗したのか。
だからメディアの前に出たら、
それは心掛けないといけないことだと思っています

周りの人の言うことをやっていたら、
何年かかるか分からない

「何で強くなったのか」「何で結果が出たのか」、
逆に「何で結果が出なかったのか」。
自分は包み隠さず言おうというところがある

目指しているのは世界一だったりするんで、
常識的なことじゃないわけです

「何でだろう?
何でだろう?
」って自問する癖があった

「これじゃ、
ダメだよ」って言われても納得しない

1人でどっかに歩いていってしまうのが好きだったし

僕は高地トレーニングというのは1つの手段であって、
北島に合うようにやればいいんじゃないかなと思った

「うるせえな、
お前」とよく言われた。
小さいころから生意気だったと思うんです

「短距離にやっても効果は出ない」「北島のようなスプリンターには向かない」って言われた。
その時に「そんなの誰が決めたんだ」って思った

だから自分の持っているのは、
誰かに教わったことじゃなく、
自分で見たり、
聞いたりしたこと。
本にあったことも参考にはしますけど

ひねくれ者ですから。
言われたら『このやろー』って思っちゃう方なんで

そこで僕は小学校に行く時に、
家の周りにクイを打って糸で測量している場面を思い出した。
「そんなのこうやって糸で測って何メートルとか言えばいいじゃないか」と言った。
正解じゃなかったけど、
先生が何か感心してて

円周率は習ってなかったんですが、
塾に行ってたやつが「直径測って、
3・14をかければいいんですよ」と言った。
そしたら(先生が)それはご法度だと

人間変わるものだな、
と。
ただ誰もが変わるわけじゃなくて、
きっかけと取っかかりがあって、
うまくいった時に人間ってガラリと変わる

自信がついてくると変わる、
指導している上田春佳とか、
じーっと見てきますから。
昔はそんな感じじゃなかった、
集中力がなくてキョロキョロしてダメだったんですけど

昔の人はよく言ったものです。
「目は口ほどに物を言う」なんて

練習より本番に強いっていう。
こういう選手じゃないとダメなのかなと思った

人を伸ばすには、
その人自身に集中させることが大切です。
脇目もふらずに自分のゴールだけを見つめ、
自分の可能性という絶対値を基準として愚直に努力できる人が伸びていきます

泳ぎ終わってレースの説明をしていたら、
僕を見る目がすごく鋭い

基礎は自分の頭からは生まれない

試合で泳ぐ時に「あれっ、
コイツこういう顔してるんだ」と思った

私は、
選手の素質を見抜く際には、
身体や技術といった体の素質以上に、
我慢強さ、
忍耐力、
集中力といった心の素質が大切ではないかと思うようになりました

平井 伯昌(ひらい のりまさ、1963年5月31日 - )は、日本の水泳指導者。東京都出身。東洋大学教授、同大学体育会水泳部監督。東京スイミングセンターヘッドコーチ。日本水泳連盟理事・競泳委員長、競泳日本代表ヘッドコーチ。