名言大学

愛が信じられないなら、
愛なしで生きてごらん。
世の中が信じられないなら、
世の中を信じないで生きてごらん。
人間が信じられないなら、
人間を信じないで生きてごらん。......

努力する人は希望を語り、
怠ける人は不満を語る

人間というものは、
生きているということに多少の意義がないと、
生きていけないものですよ

人生というものは、
本当は金ではないと思うんですよ。
しかし、
金という目標を設けておくと、
恐らく生き易いですね

これから何年、
何十年生きても、
おそらく人生というものなど解りっこないに違いない。
ただ、
そうした解らない人生というものの終局点に立ったとき、
人生を肯定する立場に立っていたい

人間はだれでも、
自分の一生を成功だとは考えないまでも、
失敗だとは思いたくない

人生は使い方によつては充分長いものであり、
充分尊いものであり、
充分美しいものである

これまでとまったく違った新しい人生というのは、
十五年ぐらいかけてチャレンジすると、
かなり達成できるものなんですよ

何でもいいから夢中になるのが、
どうも、
人間の生き方の中で、
一番いいようだ

自分で歩き、
自分で処理して行かねばならぬものが、
人生というものであろう

幸福は求めない方がいい。
求めない眼に、
求めない心に、
求めない体に、
求めない日々に、
人間の幸福はあるようだ

自分が歩んできた過去を振り返ってみると、
何とたくさんのすばらしい、
一生に一度の出会いがあることか

どんな幸運な人間でも、
一度は死にたい程悲しくて辛いことがある

人間何をしてもいいが、
あまり自分を不幸にしてはいけない

地球上で二人が顔を合わせたら、
そこには一つの約束がある。
何だといったら相手の立場に立って物を考えよう。
「仁」ですね。
いわゆる思いやりです

万事、
焦ることはない、
ゆっくりやればいつか事は成る

年齢というものには元来意味はない。
若い生活をしている者は若いし、
老いた生活をしているものは老いている

すべての子供にとって父親というものは常に完全でなければならぬもので、
ここに子供と父親の悲劇の根源はあるようである

旅から苦難が消えてしまったといっしょに、
旅情の宝石もまた消えてしまったのである

百万の富を抱いても、
一生涯に少ししか費わなかったら、
これは問題なく貧乏人です

友情というものは、
お互いに相手に対する尊敬と親愛の念の絶えざる持続がなければならぬものである

結婚して何年かすると、
みんな相手が古ぼけて見えて来るものだ。
なぜ、
自分はこんな相手と結婚したんだろう

愛とは自分の相手に対するものだ。
問題は、
それをきびしく守るかどうかということだ

どうやら幸福というものはひどく平凡なことの中にある。
静かな眼、
おだやかな心、
健やかな体、
平穏な日々そうした状態以外の何ものでもないらしい

借金しようが、
泥棒しようが、
一生涯にたくさん金をつかっちまった奴が、
やはり金持ちと呼ばれるべきでしょう

人間というものは、
自分が恩恵を受けたたくさんのことを、
それを思い出そうとしないと思い出さないものである

若い人たちはもっと積極的に一期一会の精神を、
日々の生活の中に生かすべきである

人生は所詮(しょせん)克己(こっき)の一語に尽きる

人間の幸せというものは、
しみじみと、
心の底から、
ああ、
いま、
自分は生きているということを感じることだな。......

人間は、
何か目当てがないと生きて行けないのだ

結婚ということは、
本来一種の当てものみたいなものです。
充分調べて、
これならいいと思って行ってもうまくいかないこともあれば、
不承不承で結婚したのがうまく行く場合もある

女は美しく装うことによって、
自分以上の力を持つものでございます。
女というものを、
神様はそのようにお造りになっていらっしゃいます

「あすは檜(ひのき)になろう、
あすは檜になろうと一生懸命考えている木よ。
でも、
永久に檜にはなれないんだって!それであすなろって言うのよ」「僕だけかな」「何が?
」「あすなろなのは!」「だって貴方はあすなろでさえもないじゃありませんか。
あすなろは、......

女は好きな人と結婚しなけりゃだめよ。
好きな人だったら、
その人のために、
どんな苦労したって、
後悔しないと思うの。
お金も、......

人間の苦しみの中で、
猜疑心という奴が一番苦しいものかな。
火刑(ひあぶり)よりも磔(はりつけ)よりも苦しいかもしれないな

現在、
君はもう、
昨日までとは違った新しい現実の上に立っている。
前穂の氷の壁よりも、
もっと冷酷な地盤に立っている。
よく覚悟しておくことだ

人間が一生を生きるには、
その人生行路に於(お)いて、
点もあれば、
画(かく)もあれば、
鉤(かぎ)もあれば、
戈(ほこ)もあると思う

「養之如春」(これを養う春の如し)──何事であれ、
もの事を為すには、
春の陽光が植物を育てるように為すべきだという意味である。
“これを養うの“これには何を当てはめてもいい。
子供を育てることも、
愛情を育てることも、......

なろう なろう あすなろう 明日は檜(ひのき)になろう

自分に克(か)って机に向かうんだな。
入学試験ばかりではない。
人間一生そうでなければいけない

どうせおだましになるのなら、
なぜもっとむごく、
とことんまでおだましになりませんでしたの。
女は男のうそによっても、
けっこう神にまでなれるものでございますのに

女というものは、
夫が何をしていてもいいんです。
ただ、
それに協力して、
いつでも夫と一緒にいたいんです。
愛情というものはそういうものよ

大体、
人間というヤツは、
年齢をとるとロマンティックになるよ。
若い者はロマンティックだなんて笑うが、
あれは本当は嘘だ。
若い時は、......

克己(こっき)という言葉を知っているか。
克己とは自分に克(か)つことだ。
非常に難しいが、
人間が他の動物と違うところは、
誘惑や欲望と闘って自分に打ち克つことができるという点だ。
勉強するも克己、......

日本が国際化するために小説家として自分ができる国際貢献は、
日本の本を世界の人々に読んでもらい、
日本を理解してもらうこと

(旭川で生まれたことについて)私は誰よりも恵まれた出生を持っていると思った

期待していただいたのに、
力及ばず、
申し訳ない

父に世話になろうがなるまいが、
たとえ小さい時棄てられたとしても、
それでもなお、
子供は父というものにかばわれているのである

聞き取れるか取れないかの声で、
救けてくれ、
と言った

夜毎、
空には神秘な星の光が輝き、
地上には正しく生きることを考え、
悩みながら人間が生きている!

井上 靖(いのうえ やすし、1907年(明治40年)5月6日 - 1991年(平成3年)1月29日)は、日本の小説家・詩人。主な代表作は、「闘牛」「氷壁」(現代小説)、「風林火山」(時代小説)、「天平の甍」「おろしや国酔夢譚」(歴史小説)、「敦煌」「孔子」(西域小説)、「あすなろ物語」「しろばんば」(自伝的小説)、「わが母の記」(私小説)など。