名言大学

世界がすこしでも豊かに、
わずかでも良くなることを願ってアニメを作っています

(天気の子について)僕たち一人ひとりにあてはまる「天気をめぐる物語」をアニメーションで表現できれば、
という思いがありました

天気は地球のどこにも存在していて、
誰もが自分のこととして共感できるテーマ

気象と人はつながっている

結論が気に入るか気に入らないかは別にしても、
お金を払った分、
楽しんでもらえるものさえ、
なんとか頑張ってみんなで作れば、
僕たちの仕事としては、
まずはクリアできる部分だと思った

個人の願いとか個人の欲望とかって、
時にはポリティカル・コレクトネスとか、
最大多数の幸福とかとぶつかってしまうことがあると思う※ポリティカル・コレクトネス・・ 政治的・社会的に公正・公平・中立的で、
なおかつ差別・偏見が含まれていない言葉や用語のことで、
職業・性別・文化・人種・民族・宗教・ハンディキャップ・年齢・婚姻状況などに基づく差別・偏見を防ぐ目的の表現、
お......

(今の時代)正しい言葉以外は、
一斉に叩かれる

昨今、
何か窮屈さみたいなものがずっとあった

僕の中に、
かつての自分と今の自分が同じ人間だとは、
強く言えない気持ちがずっとある

脚本の中に自分がこれは発明だと思えるものが何カ所かないと、
それから先へ進んでいく自信にならない

見てくれた人が一万人いたら、
そのうち一人だけでもいいから、
その人の人生を変えてしまうような力のある作品を作りたい

どんなに悪く言われようと開き直る精神的なタフさを持つことが必要だと思います

どんなものでも世に出すことが大事だと思うんです。
その為にはプライドは捨てたほうがいい

何がかっこよくて、
美しいのか。
この作品(天気の子)が、
子供たちが自分なりの答えを見出すためのヒントになってくれたら嬉しいです

アニメーションには、
フィクションには現実でどうしてもうまくいかない時、
それを少しだけ助けてくれるチカラがあると思う

アニメーションは、
実写の映画とは異なり「何を描いて、
何を描かないか」を自分で自由に決めることができるもの

僕自身、
空や雲を見るのが大好きな子どもでした

賛否両論が巻き起こるというのも、
作り手にとってはすごく面白いこと

「君の名は。
」という作品は、
すごくポジティブな意見をたくさん届けてくれた映画ではあったんですけど、
それと同時に大きな批判もすごくいただいた映画だった

映画は時間が勝手にどんどん流れていくメディア

(君の名はがヒットしたので)次が大変ですねと言われることも多いんですが、
『君の名は。
』の知名度をバネに、
より多くの人に届けられるチャンスなのかもしれない

人の声を聞きすぎると、
自分が大事にしているものがなくなってしまう

客観性を持つことが大切

他人の批評や批判を全く聞かないのでは、
商品として成立する作品は作れません

空を見上げていると、
まさに時々刻々と雲が形を変え、
空の色がグラデーションのように変化していくのを1時間でも2時間でも、
ずっと飽きずに眺めているのが楽しかった

いつも強く思っているのはエンターテインメント、
特にアニメーションのエンターテインメント。
こういうものを心底強く求めているのは、
やっぱり若い人たちだと思う

全員がいいと言ってくれることは原理的にない

「天気の子」では、
見た人に「よかった」「あれが好き」と言って欲しいですけど、
そこだけを狙わない

フィクションには、
少しその人の事を助けるチカラがあるから、
だから悪いものじゃないよなって思う

『天気の子』という作品を通じてお伝えしたいの、
自分で自分の生き方を決めることの大切さです

(映画公開前は)少しナイーブになる時期なんですよね

思春期の人たちが共感できる同世代のキャラクターを出すことは、
僕の作品作りの前提条件の一つです

「君の名は。
」を批判してきた人たちが見て、
より叱られる、
批判される映画を作らなければいけないんじゃないかというふうに思いました

アニメーション製作はチームワークの賜物です

アニメーションづくりは、
コミュニケーションの堆積なんです

作品を作る度に引っ越しをしています

昔話を現代風にアップデートしているのが、
僕の映画と言えるかもしれません

『君の名は。
』は、
(2011年の)震災以降でなければありえなかった作品だと思います

作品の中身はもちろんのこと、
作品とどういう風に出会うかもすごく大事なんじゃないかと思っています。
いつ、
どんな気持ちのときに、
誰と一緒に観るのか。
一人で観るのか、......

一般的には、
日本のアニメは絵コンテで決まる部分が大きいと思うんです

(脚本はどういうときに思い浮かぶの?
)作ろう作ろうと思って机に座って考えているときというよりも、
なにげないときにふと思いつくということが多いです

SF小説が好きです

僕は長野県の小海町という田舎で育ったので、
テレビの電波があまり入らなくて、
子ども時代のアニメ経験があまり豊かではないんです

見ていてワクワクしてドキドキできるエンターテインメント映画というのが、
自分が最初に課した一番の目標

アニメーションでなければできないことを大切にしたい

正解のない物語を作る

議論のテーマを投げかけることが自分の役割なのではないかと思い至った

新海 誠(しんかい まこと、1973年。2019年、第1回野間出版文化賞受賞。