名言大学

演奏の面白さは、
超絶技巧という身体能力と、
音楽性という情緒のせめぎあう中、
細い平均台を渡っていくようなもの

近年は国際的に活躍する日本人女性ピアニストも増え、
私がデビューした1960年代とは隔世の感があります。
大ピアニストのウラジミール・ホロヴィッツ氏は「東洋人と女にはピアノは弾けない」という迷言を残しました

海外でのビジネスにおいて重要なのは、
相手やその国を理解しようとする真摯な思いです

演奏技術に自信があり、
実績があっても、
現地の言葉も話せないまま海外に出ていくのは無謀だと思います。
実際、
欧州で活躍している日本人アーティストは、
小学生か中学生くらいで渡欧しているのでドイツ語やフランス語がネーティブのように話せ、......

最終的に一番評価が高いのは、
個性、
つまり「言いたいこと」を持っている人

やはり日々の努力が必要。
自分の血肉になるまで弾き抜くことが大切なんですよね

クラシック音楽というのは基本的には大衆化しえない部分があるんですね。
より楽しむためには聴き手側も訓練しなければならない面があるので、
一気に「なんでも面白い」というものではないんですね

(ステージで緊張しない方法は?
)緊張はどうしてもします。
必要なことでもありますし。
ただ、
あがってしまうのはよくありませんね。
そういうときは重心を下げます。......

譜面どおりきちんと弾けていれば、
一定のレベルまではいける。
でも、
それではやはり人の魂に響く演奏家にはなれません

ピアノの練習っていうのは、
私にとっては、
音楽をピカピカに磨いて磨いて自分の理想に近づけることだから、
その過程が楽しいのよ

18歳で「あなたは才能があるけど、
1からやり直しなさい」と言われて、
それがショックで一時は放心状態になってしまいました

努力は、
私を裏切らない

ピアニストはバレリーナや体操選手と同じで筋肉労働者でもあるんです

褒められると、
眠っていた未知の能力さえもがうれしさの余り目覚めて、
更に良い結果を生みだす。
人の能力というものは、
褒められることを栄養分として育っていくところが確実にあるのだ

どじでマヌケで下手でも、
私の演奏はすごく素敵でしょ!嘘でもそう思い込んで弾かなくちゃいけない。
オケは自分のためにある。
それがないと、
お上手にお弾きになってらっしゃたわね・・・で終わっちゃうの

ラフマニノフは、
一番ピアノが上手だった作曲家。
ショパンのピアニシズムからの流れからピアノ曲の頂点を極めた人。
ラフマニノフは大変華やかだけれど、
それは重くて暗い華やかさ。
それをだすためには、......

フォルテを弾く時も、
ピアノを弾く時も、
同じ手のカタチはありえない。
表現によって、
手のカタチを変えましょう

ピアノが上手い、
ヴァイオリンが上手いという人は山ほどいます。
問題は聴き手になにをわかってほしいか、
何を伝えたいかなんです

一日休むと一日衰えてしまう。
筋肉だけではありません。
耳も感受性も一緒に退化するんです

基本的に体力を維持できるだけの健康に恵まれてないと駄目ですね。
一発勝負で一か八かでやるっていうのは、
色んな人ができると思うんです。
よく才能はあるけど体力はないっていう人はいますから。
だけどこれをキープしていくっていうのはやっぱり大変です。
だから運がよくて更に体力が必要なんだと思う他ないんですよね

人間って年を取れば年をとるほど、
そう単純に感動なんかしてくれないんですよね

人並み外れた献身というか、
そこに注ぎ込むエネルギーが尋常ならざるほどの量でなければ、
そう簡単には人を感動させられないと思います

ピアノが上手い、
ヴァイオリンが上手いという人は山ほどいます。
問題は聴き手に何を分かって欲しいか、
何を伝えたいかなんです

みんな若いと自分の能力を過信したり、
若さ故の傲慢さとかもありますが、
とんでもないことです。
だから今ヨーロッパで活躍している人は何人もいますけれど、
そういう人たちをよく見ると、
やはり12〜3歳ぐらいでヨーロッパに行っているので母国語同様に言葉がしゃべれて、......

いくらあなたがいい演奏をできるとしても、
いきなりヨーロッパへ行って大成功するかといったら、
まずしない。
結局、
コミュニケーションもろくに取れないような全く違う人種がやってきて、
多少演奏が上手くてもそこで突然道が開けるようなことはなくて、......

ウィーン・フィルが何故うまくいっているかというと、
オーストリアはハプスブルグ家の遺産の観光資源で食べているわけですね。
だから国家の財政の為に投資もしているんです。
ザルツブルグはまさにその典型で。
冬のザルツブルグは変な言い方ですけど、
お化粧をおとしたおばあさんみたいに最悪

人からいいと勧められたことはとりあえずやってみる

もうドイツなんかでもピアノをやっている人なんかいないですからね。
ですからベルリン・フィルなんかも質が落ちてしまったし、
今は大変みたいです

人間はこの現実社会で満たされない夢を何かに託すことがエネルギーになるんですよね

ピアノはハングリーじゃないとダメなんです。
ボクシングと同じです

みんな達者に弾くのだけど極限まで突き詰めるみたいなことはアホくさくてしないですし、
そういう精神の極致のような昴まりを生活の中で必要としない。
だから、
お父さんお母さんにかわいがられて美味しいものを食べてガールフレンドがいて・・・みたいなことで満足してしまう

今はもう、
日本の音楽界もヨーロッパも情報化の中で揉まれてしまってますからほとんど変わらないですね。
レベルの点からいっても私の子供の頃とは全く違う世界になってしまっています

お酒は普通免許証を取ったときに、
「お酒を取るか免許証を取るかどっちかに決めろ」って主人に言われて。
その時に運転があんまり楽しかったものだから「じゃ運転にするわ」って言ってお酒やめちゃったんです

(食事にも気をつけていらっしゃるのですか?
)そっちはだめなんです。
食いしん坊だから

加圧でかなりきついトレーニングやると2〜3日はしばらく体も締まって効果が出るんです。
でも1週間だとそれがまたたるむわけ。
だから、
キープするために週に2度ぐらいは行かないとと思っているんですけれど

ピアニストの肉体的な故障というのは野球のピッチャーと同じところを痛めるんです。
腕のつなぎ目ですね。
そういうのをしょっちゅう手入れをして、
手入れするだけでは物足りなくなって、
筋力トレーニングを始めてもう5年ぐらいになります

桐朋ではピアノを弾いてるのは女の子ばかりで、
男の子なんて100人の中に2人ぐらいしかいなかったんですね。
ですが、
ジュリアード行ったら上手いのはみんな男の子で、
しかも私なんか逆立ちしてもかなわないぐらい上手くて・・・あの頃のジュリアード音楽院のピアノ科は黄金期の最後だったんですよ

日本の先生たちの古い考えに反発して日本にいられなくなってしまったんです

ピアノはレッスンや試験といったことと関係なく弾いているときは本当に楽しいんです。
でも、
こんなに楽しいものが当時子供だった私にとっての社会と結びつくとどうしてこんなにつまらない、
辛いものになるんだろうと。
それが不思議でした

ちょっとでも時間があればピアノを弾いています

クラシック音楽に対して日本が国をあげて音楽イベントやることが良いか悪いかは別にして、
経済効果というものをもう少し考えるべきだと思いますね