働くことと成し遂げること——仕事・成功を照らす30の名言
仕事とはただ生計を立てる手段なのか。それとも、人が何かを成し遂げるための舞台なのか。古今東西の偉人・成功者たちは、その問いに対してさまざまな言葉を残してきた。情熱・執念・哲学が凝縮した30の名言を通して、「働くこと」と「成し遂げること」の本質に迫りたい。
1. 仕事を愛することの意味
仕事を長く続けていると、いつしか「惰性」が忍び込んでくる。その渦中にいる人こそ、次の言葉を胸に刻んでほしい。
やはり私はこの仕事が好きだったのです
── スティーブ・ジョブズ
癌との闘病中にジョブズが語ったとされるこの言葉は、シンプルながら深い。最後まで自分の仕事を愛し続けることができた人間の姿が、ここに凝縮されている。
自分の仕事に惚れきゃダメなんですよ
── 小野二郎
世界最高齢の三つ星料理人として知られる「すきやばし次郎」の主人、小野二郎氏の言葉。60年以上、毎日同じ仕事をし続けられるのは「惚れ込み」があってこそだ。
おもしろい思えることなら、みんな情熱をもって働く。ただ高い給料をあげたって、仕事が毎日楽しくなかったら良い仕事はできないし、新しいアイデアも出ない
── 堀場雅夫
計測器メーカー・堀場製作所の創業者が掲げた「おもしろおかしく」の精神。高い報酬より「面白さ」が人を動かすという信念は、時代を超えて響く。
「仕事=生計のため定職に就いて働く」と決めつけ、そこに縛られ、苦しむか。それとも、そう決めつけずに、いかに楽しく働くか。そんな視点の違いが、その人の働くことへの意欲を無くすか、湧かせるかの境目だと思うのです
── 宮本亜門
演出家・宮本亜門氏の言葉。仕事を「義務」と捉えるか「選択」と捉えるかで、日々の充実度は大きく変わる。
仕事を自分自身の金儲けのためや生活の糧を得るたものものだと考えると、人生はつまらないものになります。世のため人のためになることをするからこそ、そこに生きがいが生まれてくるのです
── 北尾吉孝
SBIホールディングスを率いる北尾氏が語る、利他の心。「世のため人のため」という視点が仕事に意味を与える。
2. 働くとはどういうことか
「働く」という行為の本質を問われたとき、あなたはどう答えるだろうか。
働くということは、「傍(はた)」を「楽(らく)」にすることだ
── 盛田昭夫
ソニー共同創業者の盛田昭夫氏が遺した、日本語の語源を活かした名言。「はたらく」とは周囲を楽にすること——仕事の本質を一言で表している。
不幸に陥らない秘訣は、人を愛して、働くことである
── ヴィクトル・ユーゴー
『レ・ミゼラブル』の著者が語る処方箋。愛と労働こそが人を不幸から守るという人間観は、文学と人生の深みから生まれている。
働く上で、生きる上で大切なものは何か。姿勢である。どんな?それは揺るぎない「誇りと品格を持つ」ことだ
── 伊集院静
作家・伊集院静氏の言葉。技術や知識よりも「姿勢」こそが、仕事人としての土台になると説く。
覚えておきなさい。あらゆるビジネスを左右するのはそこで働く人間の心構えなのだよ
── アンドリュー・カーネギー
鉄鋼王カーネギーが残した経営の真理。設備でも資金でもなく、人の「心構え」こそが組織の命運を握る。
会社は成長し収益をあげ続けないとダメ。なぜなら働く人にとって、成長しない会社は自己実現の場を与えられないからです
── 柳井正
ファーストリテイリング会長・柳井正氏の言葉。企業成長は数字の話だけでなく、働く人の自己実現とつながっている。
仕事とキャリアの違いは、週に40時間働くか60時間働くかの違いである
── ロバート・フロスト
アメリカを代表する詩人の辛辣な一言。数字だけで語るところに皮肉があるが、本気の仕事はおのずと時間を超えるという真実も潜んでいる。
3. 努力と執念がもたらすもの
華やかな成果の裏には、必ず地道な努力と不屈の執念がある。
仕事に困難や失敗はつきものだ。そのようなときに、困難に敢然と挑戦し、失敗に屈せず、再起させるものが執念である。できないのは能力の限界だからではない。執念が欠如しているのだ
── 土光敏夫
経団連会長を務めた「ミスター合理化」土光敏夫氏の言葉。失敗は能力ではなく「執念」の不足だという視点は、多くのビジネスパーソンの背中を押し続けている。
仕事はいつも血沸き肉躍るスリリングなものとは限らない。毎日毎日、退屈な仕事をしなければならないこともある。それを会社や上司のせいにして、手を抜いたり、いい加減な仕事をしてしまったら、自分が損をするだけだ。限りある自分の時間をドブに捨てるということだからだ
── 三木谷浩史
楽天グループ創業者・三木谷浩史氏の言葉。退屈な仕事から逃げず、それでも全力を尽くせるかどうかが、最終的に差を生む。
「誰にも負けない努力」を続けない限り、大きな成果は期待できない。人並み以上の努力をせずに、大きな成功を収めるということは絶対にない
── 稲盛和夫
京セラ創業者・稲盛和夫氏が繰り返し説いた「誰にも負けない努力」。才能の差を埋めるのは、圧倒的な努力量だと確信した人物の言葉だ。
悩みの解決には、仕事が一番の薬だ
── トーマス・アルバ・エジソン
1000を超える発明を残したエジソンが語る処方箋。悩みを抱えたとき、仕事に没頭することこそが最善の解決策だという逆説的な真実。
朝6時に起き、夜中の2時まで働くこと。これを最初に描いた図面が形になるまでやり続けるのだ。すぐにはうまくいかなくても、睡眠時間を減らし、起きている時間は精魂こめて働くようにする。このルールを守れば、発明家として成功できるだろうし、もっと言えば、どんな分野においても成功できる
── トーマス・アルバ・エジソン
エジソンの実践的な「成功のルール」。精魂こめた長時間の集中こそが、どんな分野でも成功へ通じると説く。
プロとは一つの仕事について一芸に秀でた人、一流になろうと努力している人のことである。今後、会社も自分を売り込むだけのプロの技術を持っている人が必要になってくる
── 中内功
ダイエー創業者・中内功氏が語る「プロ」の定義。一芸を極め続ける姿勢こそが、真の職業人をつくる。
4. 成功とは何かを問い直す
「成功」という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。富か、名声か、それとも別の何かか。
成功する人間に必要な生まれつきの能力などありはしない。ただ、あなたが成し遂げたいことに、必要な能力だけを身につければいいのだ
── ピーター・ドラッカー
経営学の父ドラッカーの言葉。天才でなくても、必要な能力を育てれば誰でも成し遂げられるという、希望に満ちたメッセージだ。
すべての偉大な成功は、地味で面倒な事の積み重ねの上に成り立っている
── ピーター・ドラッカー
ドラッカーの別の言葉。どんな華やかな成果も、その根底にあるのは「地味で面倒なこと」の積み重ねだという現実を直視させてくれる。
今日の失敗は、工夫を続けてさえいれば、必ず明日の成功に結びつく
── 豊田喜一郎
トヨタ自動車の創業者・豊田喜一郎氏の言葉。失敗を終わりとせず、工夫を続ける姿勢が成功への橋となる。
リーダーになると、成功とは「他人を成長させること」になる
── ジャック・ウェルチ
GEを世界的企業に育てたジャック・ウェルチの言葉。個人の成功から組織の成功へ——リーダーの成功の定義は根本から変わる。
成功の秘訣は、多数に逆らうこと
── ジョージ・バーナード・ショー
劇作家バーナード・ショーの逆説的な言葉。大衆が右へ行くときに左へ向かう勇気こそが、真の成功者を生む。
成功というものは、確かなもの、確定したものではないと思います。というのは、うまくいっていた人生が、最後の一日で全部ひっくり返って失敗することもありうるからです。反対に、いろいろな失敗があっても、最後の最後に「これでよかったんだ」と幸せに死んでいけたなら、その人生は成功である気がします
── 為末大
陸上競技の世界大会を制した為末大氏の言葉。成功は死の瞬間まで確定しない——その視点は、今日の生き方を問い直させる。
悲観的な考え方は、成功を遠ざける。楽観的な考え方は、成功に導く信条である
── ブルース・リー
格闘家・俳優ブルース・リーの言葉。精神の向きが、人生の結果を変える。楽観主義を「甘さ」ではなく「武器」と捉えるこの言葉は、今も多くの人を鼓舞する。
5. 成し遂げた先に見えるもの
仕事を愛し、努力を重ね、成功を問い直した先に——何が見えてくるのか。
幸せや豊かさ、成功は、苦しみからは生まれないというのが、成功のための基本です。では、努力はいらないのか、というと、そうではありません。楽しみながら努力しているだけです。努力をしないのではなく、楽しんでやっているか、苦労してやっているかの違いです
── 斎藤一人
日本の高額納税者として知られる斎藤一人氏の言葉。努力と苦痛は別物——「楽しみながら」努力することが、本質的な成功への道だと語る。
真の成功者というのは、だれもが終生人一倍よく学びよく働くものです。その最大の特性は、学び好きであり、働き好きであるといってよいでしょう
── 船井幸雄
経営コンサルタントの船井幸雄氏の言葉。真の成功者を見極める特性は、「学び好き」と「働き好き」の二つだという、シンプルながら深い洞察。
チャンスが目の前に現れた時にこれを掴む人間は、十中八九成功する。不慮の事故を乗り越えて、自力で自分のチャンスを作り出す人間は、百パーセント成功する
── デール・カーネギー
自己啓発の古典的著者カーネギーの言葉。チャンスを掴むことと、チャンスを自ら創り出すこと——その差が、成功の確度を決める。
百里先の見える人は、世の中から気狂い扱いされる。現状に止まるものは、落伍者となる。十里先を見て事を行うのが世の成功者である
── 小林一三
阪急電鉄の創業者・小林一三氏の言葉。遠くを見過ぎても現実離れし、現状に留まれば落ちていく——適切な「先見性」の目盛りを示した名言だ。
誰かにできる仕事は、いずれほかの誰かに取って代わられます。自分にしかできない仕事をしている人、もっといえば難しい挑戦に自らもリスクを取って挑める人だけが、高い価値と報酬を得られる
── 牧野正幸
ZACの代表取締役を務める牧野正幸氏の言葉。代替不可能な存在になること——それが、働くことの究極の目標のひとつだ。
仕事のできる人は、その場で全力でアイデアを絞ります。ここでやろう、すぐやろうという発想がある。その気迫がアイデアを生む
── 齋藤孝
教育学者・齋藤孝氏の言葉。仕事ができる人は「場」と「今」に全力を注ぐ。先送りしない、その場の気迫こそがアイデアの源泉だ。
おわりに
「働くことと成し遂げること」——この二つは、切っても切れない関係にある。仕事を愛する心が情熱を生み、その情熱が努力を重ね、努力の積み重ねがやがて「成し遂げた」という実感をもたらす。
成功の形は人によって違う。富かもしれないし、他者の笑顔かもしれない。為末大が語るように「最後に幸せに死んでいけたなら」それが成功だという考え方もある。
大切なのは、自分自身の「成功の定義」を持ち、それに向かって今日も誠実に働き続けること。今日から一つ、あなたの心に残った名言を胸に、新しい一歩を踏み出してほしい。
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